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TITANE/チタン【映画評】

巷でも散々言われているが同意する。超変態映画。フランスが誇る、ド変態だけど、人間という存在の謎と深淵に切り込みまくりの突撃機甲師団系映画だ。多分サブカル大学生はマストバイ!絶対観るべきだ。この映画を、ベレー帽かぶってるけどメイクは普通な女と並んで観た後に、普通のレストランで普通の飯食って普通のセックスができる野郎が羨ましいですな。

フレンチホラーはかつて世界を席巻し、驚愕させると共に血の涙を各所に降らせたが、波が引くように流行も先細りとなっていった。なぜかはわからない。ただ、フレンチホラーが観ていて本当に痛いのは確かだし、その人間探究力と言いますか、超強烈な哲学パワーは「さ、さすがフランス革命・・・ロ、ロベス・ピエール」とか言いたくなる感じなので大量生産できそうにないというのは何となくわかっていた。

※こちらは無料記事なので安心して御覧ください。

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チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー【映画評】

2022年現在、もっぱら世界をお騒がせしているおそロシアだが、この映画が製作されたのは2020年なので、今回のウクライナ侵攻とは直接的には無関係である。

とはいえ、おそロシアのおそろしさを遺憾無く堪能できるおそろしドキュメンタリーとしてお勧めできる。いやはや本当におそろしい。。おそロシアがこんなにおそろしいとは、、、

アメリカのジャーナリストが編集しているが、登場するのはロシア国内で活動するLGBTQ支援活動家と、チェチェンで迫害されるLGBTQ達だ。

チェチェン共和国及びロシア連邦でのLGBTQの抹殺政策を告発した映画である。

チェチェン共和国ではカディロフという名の独裁者が君臨しており、その私兵集団「カディロフツィ」がウクライナ戦にも投入されて悪さをしていると聞く。最近では、マリウポリで集合住宅に向かって機関銃を乱射する映像が公開された。めちゃくちゃだ。真のヨタ者である。ゴロツキ、ならず者だ。

本作には、これどうやって撮ったのかしら?と尋ねたくなるような拷問映像が収録されており、けっこうショッキングだ。

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マヤの秘密【映画評】

4か月ぶりだったんですけど、たまには映画でも観ようとナチスがらみだったのでとりあえず観てみました。

第二次大戦後にアメリカへ移住した女性が、かつて大戦中に自分をレイプした独軍兵士を見つけ困惑。悩んだ末、男を待ち伏せして襲撃。家まで拉致し、夫に協力させて尋問にかける。

男は「全然心当たりがない!」という感じで困惑している。トーマス・スタインマンと名乗り、スイス人だという。15年前(大戦中)はスイスの運輸省に勤めており、同僚も自分を知っていると。どれほどきつく尋問しようが、過酷な状況でゲシュタポ並みの拷問を加えるが、男は頑なに人違いだと主張する。妻がいる。子供も二人いる。俺が彼らを養っている。警察にはいかないから助けてほしい、と。

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DAU.退行【映画評・レビュー】

これの前作?の扱いである「DAU.ナターシャ」の批評はこちらをどうぞ。

DAU.ナターシャ【映画評】

前回も書いたように、ハリコフに架空のソ連研究所を建設し、そこで実際に万に及ぶ人々を送り込み、2年間そこで生活させ、撮れた映像を映画にした、との触れ込み。真偽は謎だが、出演者の演技はほぼすべてアドリブだとのことである。

この映画、、、、、というか映画?映画は映画だと思うのですが、とにかくこの「退行」は長い。6時間9分です。半端ねえ。劇場でも家でのDVDでも、6時間を超える映画を一気に観る羽目になったのは間違いなく人生初のことですね。まーもちろんTVシリーズとか、単に長い尺の映画自体はいくらでもあると思うのですが、これは6時間9分一気上映で、途中の休憩もたったの15分である。つまり、全部見通すのはけっこうきついとわかっていたし、なんなら途中退場しようとおもっていた。面白くなければ、途中で飽きたら出てこよう。なにしろ、今日は週に1度の貴重な休日なのだ、、、

ところがどっこい(死)、、、これが自分でもちょっと信じられないんだが、6時間9分全部観てきました。めちゃくちゃ集中して、最初始まって30分ぐらいの時に15分ぐらい寝たけど(前の日全くの不眠で、3時間しか寝てなかった)、それ以降はスッキリして一度も眠らず全部観ました。

テーマは「ナターシャ」を先に観ていたのでなんとなく知れているわけですし、絶対途中で飽きるよなと思っていたのですけどね。けっこうやるな俺も、と驚きました。なにしろ連日のテレワークで腰がすこぶる調子悪いので、ここでまた休日にも6時間劇場で映画を観るってけっこう躊躇したんだよね、、、もう二度とはゴメンだが、案外やれるもんだな、と思ったです。

まあ、とはいえ6時間に及ぶ復活したソビエト連邦の悪夢にうなされ、どう咀嚼し何と感想を述べればよいのか、、、、本当にこれほど批評を難しいと思うこともない。どう書けば、何と言えば良いのか。。今も全然構想とかは無いっす。徒然と書いていきます。

雰囲気作りは完璧の100点満点です。


DAU.ナターシャ【映画評】

こいつはたまげた。

こいつはすげえぜ。

何が凄いって、ウクライナのハリコフに仮想のソ連研究所を建設し、そこに400人の主要キャストと1マンのエキストラを約2年にわたって生活させ、そこで撮れた映像を映画にしたことではない。

なんとびっくりなことに、これの続編?というか関連作があと16個もあるということである!

凄すぎ。なぜそこまでする笑 >>続きを読む


返校 言葉が消えた日【映画評】

これは今年暫定2位の佳作。(と言っても今年は映画を確か3本ぐらいしか観てないのでアレなんだが、、、ちなみに1位は「ロードオブカオス」

こう書くと、なに?つまんなかったの?という感じだがそんなことはないよ!これは本当面白かったです。元ネタはPCゲームらしいんだが、全然知らないのでそのお話は割愛。ただ、当時から台湾の白色テロを舞台にしているとのことで、ちょっとゲームファンの間では話題になっていたとのことである。

大戦終結後、共産党との内戦に敗れた蒋介石の国民政府は、台湾にヤケクソ臨時政府を樹立したのだが、実に40年以上も戒厳を敷いていた。その時代を白色テロと呼ぶ(「白色」は強権的な独裁国家を意味している。これに対し「赤色」は共産党主導の革命政府を意味する言葉だ)。


ライトハウス【映画評】

今日は入れてたつもりの昼からの仕事が入ってなくて、休みに設定してるはずの木曜に仕事が入っていた。たまにこういうことがあって、ふっと時間ができたので映画を観た。場所は例によって神奈川県民最後の希望、「シネマジャックアンドベティ」である。

ず〜〜〜〜っと前から気になっておりながら、観る機会に恵まれなかった「返校 言葉が消えた日」であるが、ようやく観ることができた。この「ライトハウス」はそのついでに観た映画である。監督は「ウィッチ」のロバート・エガース。「ウィッチ」は隔絶された迷信深い時代と社会、異教の神が住まう不気味な欧州の森を描いた映画だった。

ウィッチ

「ライトハウス」は森から舞台は海へ。そもそも「lighthouse」は「灯台」という意味なので、普通にタイトルは「灯台」で良かったはずなんだが、相変わらず日本の配給会社のセンスはわかりませんな。

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ロードオブカオス【映画評】

そういえばこういうものも書いてた時期があった。

ブラックメタルを聴きやがれ!!

仕事後の僅かな時間を使って夜な夜な必死で書いていたのを覚えています。当時の俺は腰がすごく悪くて、これ書き終える頃には腰痛が劇的に悪化したものです。とはいえ、これはこの本をそのまんままとめただけです。だいたい。

お金払いたくない人は↑の記事を読んでください笑

上の本は馬鹿馬鹿しいサブカル本と思われてそうだけど、ブラックメタルの思想の変遷を、メタルの歴史と欧州の宗教史とを絡めて哲学してゆく超絶知的本なので、メタル好きな人は絶対読むべき。西洋哲学に興味ある人にもアピールすると思う。それでいてブラックメタル界隈のキチガイがもれなくアーカイブされてるので、楽しく読める知的本ですな。そのぶん思わず怯むほど分厚い。特にブラックメタル界最重要イデオローグであるヴァーグ・ヴァイカーネスの心の闇がどんどん危険思想へと深化し、単なるRPG大好きオタク野郎がどんどん戻って来れなくなって行く姿…涙なしには読めない。


異端の鳥【映画評】

なにやら「炎628」と比較されることが多い作品で、日本でも鳴り物入りで公開された。典型的なアート映画で、いわゆる娯楽映画ではない。全然面白い愉快な作品ではない。お勧めするかと訊かれたら「いや、特には・・・」と答える。

難点は、この映画の知名度の中途半端さゆえに公開されている映画館が限られていること、一日の中で上映される回数が極端に少ないこと、そしてこの映画の尺そのものがクソ長いことが挙げられる。そのため、時間に都合をつけてわざわざ普段行かない映画館に足を運び、たった一日一度のロードショーの為に近所のスタバで時間をつぶすという行為がとにかく難しかった。。こう見えてもワタクシは多忙な社会人である。ここまでするとなると「この映画にここまでする価値はあるのか?はたしてどうなのか?」と思案する時間のほうが長くなり、結局やめて壁登りに行っちまうんだ。この日はどうにか誘惑を振り切り、なんとか観てきた。思うに、駅前のレンタルショールームと接続して、大画面でオンラインで一人で好きな時間に映画を観れるシステムができるといいなあと思うんだが。多少割高でも構わないですよ、、


人間の時間【批評】

我が魂の師キム・ギドク監督の最新作だ。といっても2018年の作品で、日本では冬ごろ公開されたが、クソ中華ウィルスのせいで映画館が全部自粛。(茶番だ)

早い話が見損なった本作だが、自粛明けと相まって、神奈川県民最後の希望「シネマジャックアンドベティ」にて最近また公開された。

そういえば前にも「TheNET 網に囚われた男」もここで観たんだったか。横浜のはずれの風俗街。チョンコとチャンコとヤクザと障害者と厚化粧のバイタしかいない。楽しい町だ。

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