【漫画評】続・無料漫画

※こちらは無料記事なので安心してご覧ください。

「ピッコマ」はここ数年来の暇つぶし最前線における無二の戦友という感じになっています。

この1話ずつしか読めないというところがかえっていいのですよね。どうせじっくり読む時間もないんで、1話読んで面白くなければそれ以上は読まないし、もうそれでいい訳でして。

というわけで、また無料漫画つまみ食いレビューをやります。いつもよりさらにライトに(=雑に=適当に)いこうと思います。

極主婦道

最初はもちろん、ひねくれものの俺にとっては色々疑わしいマンガではありましたが、これは面白いです。ほんわかしますね。安定してクスっとできるというか。水戸黄門みたいな。寅さんのような感じです。毎回同じ感じという安心感。使いまわされるヤクザをパロディーにしたネタの数々。期待を一寸も裏切らない感じ。平和なサザエさんのごとき風景。

こういうものに安心感を覚える辺り俺も歳をとったなと。少なくとも「ドンケツ」とかぬかす北九州ヤクザをアウトレイジみたいに描きてえ!という、なんだかどうにもならない馬鹿な漫画がありますけれども、アレよりは200倍ぐらいマシ。(今どき武闘派ヤクザをヒーローみたいに描くなんて、センスを疑う。ウシジマくんを100回読んで悪党とは何かを学びなおしてもらいたいものだ)

ナイト・ワーカー

今どきは女性作家でしかみないけど、典型的な「サブカル大学生に神格化されたい系」の漫画。描写が文学的で、何気ない日常なんだけど、ハルキたん作品的なきどった頭の良さそうな顔の綺麗な奴らが勢ぞろいして、奇をてらったセックスばかりしている感じ。はっきりいえばしょーもないストーリーであるが、純文学たるものはそういうものかもしれません。

俺もこういうものをついつい野次馬根性でみてしまうのだが、それはやはり大学生の頃に俺もこういうサブカル大学生になりたかったからかもしれねえなあ(遠い目)。少なくとも少年漫画や青年漫画のような丸出しのファンタジーではないから、現実にあるかもしれない!ともう少しで思えそうな微妙なストーリーと、いかにもいそうなサブカル大学生が本当に主人公付近に大量に登場するから、まだ読めるのかもしれない。

これは私見だけど、女のほうが現実をどうにかしたい!との現実へのコミットに執着する傾向が強いと思っている。男は夢丸出しのAVやHENTAIアニメでオールオーケーなんだが。こう考えると性差が面白いですな(勝手に決めてるけど)。俺は感性が女っぽいのかもしれない。現実にしかキョーミないから。だから何だか読めてしまう。

同性愛も話の核心に来ているようだけど、最近はこの手の恋愛漫画で同性愛が絡むのは金太郎飴並みの定番になっていて若干飽きちゃいますね。別にいいんだけど、、、綺麗な顔した女同士の恋愛ならばそう見苦しくもないですから許されるのでしょう。これが髭面のオッサン二人でも読み続けられる人のみが本当に同性愛を受容できているとは言えまいか?なんて、こじらせた大学生みたいなことは言わないぞ。

煙と密

これは俺的にはちょっと信じがたい作品だ。よく受け入れられてるもんだなと思う。

構成は「乙嫁語り」みたいなのを大正時代の日本の国で、性別を逆転してやってみたら売れるんかな?みたいな安直な企画なのは確かですよ。絵もそっくり。ただ、これはねえだろう。北米では、いや世界中どこ行っても発禁にされると思うんだが。

30歳の軍人と、12歳の良家の娘が許嫁という関係で、3年後に2人は結婚する、みたいな。その間に仲を深めるという、常軌を逸したストーリーです。児童虐待や人身売買、女性蔑視など、即座に現代のスタンダードと干渉し、お話にならないと思うんだが。何食わぬ顔で巻を重ねているのでびっくりさせられます。

時代が違うんだから、こういうこと言うのもナンセンスなのは百も承知だが、その理屈でいえばこの世の残酷な話をいくらでも美化して再構成することが可能になりますよね。本当、これを描く奴もゴーサイン出す奴も頭がおかしい。だからガラパゴスだなんて日本は言われちまう。

とはいえ、そうやって現代の価値観で意識高くこの作品を大上段から裁くのもナンセンスかもしれんね。

お見合い、やら許嫁、という制度に関していえば、これは女性が明らかに弱かった時代においては、家父長制の国なりの女性を護る制度だったことは否めません。なにしろ、女は表歩いてるだけでいつでもゴロツキに拉致され手籠めにされる危険がありましたし、悪い男に騙されてセックスの味を覚え込まされたら、そいつを真剣に愛してしまうリスクもあった訳で。うちの娘がそんな有様になったら俺は相手の男を日本刀で斬り殺す。確実に。女たるものそういうものであるかもしれないが、身元不明のどこの馬の骨だかもわからん輩に嫁にくれてやるわけにはいかん。この気持ちは非常~~~~~~に理解できる。可愛い娘には由緒正しい真面目に働く男のところに嫁いでいただき、何不自由なく幸せに暮らしてもらいたい。親ならば誰もがそう願うであろう。そう考えたときに、お見合いやらこういう漫画みたいのは制度に限界はあれど、まだ女にとってマシな制度だったのではなかろうか。

なにしろ30歳で陸軍少佐だなんて、将来は陸軍大臣なんすか?と聞きたくなるほどの経歴。それでいて名古屋第三師団の大隊長という訳の分からなさ。この漫画の舞台は1916年なので、名古屋第三師団は2年後にシベリアへ出征して赤軍パルチザンとドンパチの殺し合いです。シベリアの戦争は住民虐殺戦争ともいわれ、日本戦史のベトナム戦争ともいえる位置づけ。これを2年後に控えているのだから、3年後に円満に結婚できるとも思われないわけで。(すんなり結婚させたとしたら作者は真の与太者である

そんなわけなんで、現代の倫理的にはスリーアウトチェンジみたいな作品ではありますが、それだけにけっこう攻めてるよな~ともその突進力には感嘆しきり。今後も続きをチェックしたいと思います。(課金はしたくないのだが…)

美人が婚活してみたら Vコミオリジナル版

32歳のこじらせた美女がどういう末路を辿るのか、そのような下世話な好奇心に全面的に応える漫画です。やっぱり女のほうが現実にコミットするのが好きだよね。男はこういう作品は絶対描かない。俺は女のこういうところを100%の純度で尊敬している。

とはいえ、この主人公に共感することは不可能だ(真顔)。若い頃、こういう女を何人も口説いたが、本当に声を大にして言いたいが、

人に見切りをつけるの早すぎ

これに尽きる笑。

自分の商品価値を完全に見誤っており、25歳の頃と同じ程度には32歳の自分もまだイケるでしょ、と思ってるんだよねえ。。。そしてハイスペックな男のみを求めます。痛すぎます。いや、不幸すぎる。

ただ、俺自身も25の頃より、32の頃のほうが1億倍はいい男だと思うし、なんなら41歳の今の自分が人生で一番輝いてると確信しているので、女だけそれは痛いよとかぬかすのは想像力の欠如というしかありません。

32歳になったならば、25の頃よりは7年分何かを学んでいる筈です。にもかかわらず商品価値が低いとか、バーゲンセールに出せよだななんて簡単に言われてしまうので女は可哀そうである。。。。(どの口がぬかすのか…)

そういう訳なんで、この主人公を全面的に責め立てることは不可能。うちの子だったらと思うと涙なしには見れません。とりあえず既婚者と付き合うのはやめて( ;∀;)。既婚者と付き合った経験のある独身女性は、ほぼ確実に結婚後も不倫します(ソースは俺)。・・・だなんて色々なことを考えられるので良いマンガだと思います。でもこの友人をネタにしてる作者自身はクソ野郎だと思いますけどね。呪われろ!

僕が死ぬだけの百物語

タイトルからして気を放っているけど、俺はホラー漫画に目が無いので、これは当然高評価です。ホラー好きでこれがダメとかぬかす人はいないでしょう。めちゃ面白いしゾクゾクします。百物語を語りつつ狂言回しの少年の訳アリっぽい家庭環境もゾクゾクしますね。ヤバそうで今後が楽しみ。

性質的には、外薗昌也氏の作品にそっくりで、たぶんフォロワーなんだと思います。「不安の種」シリーズにもそっくり。これらが好きならマストといえるでしょう。かなりゴア描写も過激なので、そこも良いと思います。

こんな不気味でグロい漫画描けるのってなんとなく作者は女のような気がしたんだが今調べたらやっぱり女性みたいですね。この容赦ない感じがグッド。

時をかけるセックスレス

セックスレスにまつわる女の怨嗟の声は、もはやサブカル界ではひとやまいくらのありふれた題材ですが、特にうっとおしいのがこれ(誉め言葉)。

旦那とセックスしたいけど、覆いかぶさってきてくれない、という妻の慟哭の嘆きがゲップが出るほど山盛り盛り付けられているので、同じ悩みを持つ人は癒されるのかもしれませんね。

ただ、セックスレスの悩みの根幹は、旦那とセックスできないことではなく、セックスする相手がいないというそこに尽きるんです。つまり、旦那がガオーって来てくれないんなら、他所で探せばいいじゃんというただそれだけなんですけどね。そこに踏み出せない人と、あっさり踏み出しちゃう人と、二極化が皇国ニッポンでは特に深刻(真顔)。

絵が可愛くて、嫁も可愛く描かれているのに、セックスしようとしない旦那の異常性がフィーチャーされていますが、男は結婚指輪を巻いてからが本領発揮なんで、若い娘にモテちゃうんですよ。本当、そこは女性に対して申し訳ないと思います。ごめんない。。。許してください。。でも多分、なんとなく、この漫画の主人公は最終的には幸せになりそうな予感です。

モリのアサガオ

最後に紹介するこの漫画が今日のイチオシです。死刑囚が収監される監房で勤務する新米官吏の心の揺れ動きをフェティッシュに描く作品です。死刑囚の面々を洞察しつつ、罪悪感だったりざまあみろの念だったり、色々なことを考えては苦悩する主人公がだいご味。関西弁なのがまた良い。大阪の人もこんな繊細な人いるんやな、って思えて新鮮。

そもそも死刑囚が毎日どんな暮らししているのかとか、考えたこともなかったんで、それだけでも新鮮でした。懲役刑とは違って、死刑「のみ」が刑罰なんで、拘留されることは刑罰ではなくて、強制労働に課されることもないと。つまり、好き放題にのんびり暮らしているんだそうです。主人公はそこに正義感を燃やして「この凶悪犯どもがこんなのんべんだらりと暮らしていて、果たしてそれでいいのだろうか?!」と思ったりする訳なんだが、かといえば自分の些細な行動にメンタル大荒れの死刑囚を見て罪悪感でいっぱい。。。この若い感性が好きですね。

まだ最初らへんしか読んでないんですけど、これは普通に傑作でしょ。絵も笑うセールスマンみたいで味があって好き。

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そろそろ終わりにします。感想などもくれると嬉しいです。

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