春になったら

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春になったら、、期日は4月4日だ。なぜかと言えば、だいたいその辺りが俺の中でいつも節目になるから。3月下旬に色々あるから。それらをもろもろこなすと必然4月の最初の日曜である4日付近に新しい目標を立てることになるわけ。今年はね。

3月下旬には、まず誕生日がある。初めて就職したのもこのころ。初めてクライミングをしたのもこのころ。そういう個人的なアレコレは抜きにしても桜がパーッと咲いてパーっと散るこの季節は色々な意味で日本人には節目になる。年度末だし。新年よりも新年度を迎えるほうが色々と気合も入る。そういうわけで、今年度の目標は3月末で達成するにせよ未達成で終わるにせよ、一区切りつける。4月からは新しい目標をまた立てる。昨年度とかぶる目標もあるであろうし、そうでない新しい目標もあるだろう。

我ながら俗な人間だな、と思うが別に恥ずかしいとは思わない。前回のうっせえわの記事に限らず常々思うのは、「うっせえわ(中二病?)も二十歳を超えるとただの恥」だということだ。私を殺して周囲と同化することは全く恥ずかしことではない。むしろ落ち着いた大人でなければできないことだ。「20までに社会主義にかぶれない者は情熱が足りない。20を超えても社会主義がどうのと言ってる者は知能が足りない」そんな名言?がありましたね。チャーチルだったかな。同じようなことが言えると思う。

この2年間は意図せずしてだが、異常にクライミングに熱中してしまい、ようやくそう言えるがかなりの時間を無駄にした。自由時間(一人でいられる時間)のほぼすべてをクライミングに捧げたからだ。家の中に壁を作ればいいのかと思ったぐらいだが、家が狭すぎて断念。

そんなわけで、本来のボクりんの持ち味であるオタ活(読書、映画、文芸活動)が大幅に停滞。オタ活を全くしなくなったのは、単に興味がクライミングに移ったからというだけでなく、様々な要因があったはずだ。とりあえず家の中でまともに映るDVDプレーヤーすらないし、本は何年も前に買った本が綺麗に棚の中にしまわれているし、小説なんかもう2年ぐらい?書いていない。で、今月またすばる文学賞に送ろうと思っているんだが、締め切りもう2週間もないけどまだ印刷する気にもならずこんな駄文を連ねている。。

最後に映画を家で観たのは多分2年半ぐらい前だ。役所広司が極悪なデカの役で出てたっけなあ。(「渇き。」に似てたが「渇き。」ではない)極悪な役所広司が大好きだったはずなのに、途中で寝てしまって終わったのを覚えている。

なぜここまでこうなってしまったのだろうか。家を買ったあたりからだったと思うが、仕事も忙しく自分の時間がほとんどなくなり、たまに時間ができたと思ったら、すべて壁を登るために捧げていたからなのだが。。年を重ねるにつれて、興味関心が色々と薄れ、代わりに別のものに関心が移ったのだと思う。興味関心が持続しにくいタチなのはもちろんだが、30代も後半になっていくにつれて、今まで好きだったものがしょうもなく思え、代わりに別のものに魅力を感じる・・・・というのは普遍的なものだと信じている。何も自分に限った話ではないだろう。

そんな中、本だけはたまに本屋に行って買っていたが、それも前は月に2回はジュンク堂に行ってドイツ史コーナーをチェックしていたぐらいだったが、そういう行動もほぼなくなり、代わりに壁を・・・略

ある日偶然、クライミングジムに早く着きすぎて、でも駐車場代がもったいないから何か買い物をして駐車場代(モール内の駐車場)を浮かせよう、などというすごく不埒な理由で本屋に行ったんですよ。そこで買った本がこれ↓だ。

これは全部読破したすげえ久々な本となった。これを読んで、俺の中のオタク魂が燃料を注入されて意気軒高となったのは否めない。内容にさらっと触れると、これまで人類が発明してきた様々な便利な科学、科学的なアレコレだが、それらは常に人類に恵みをもたらし、夢と希望を与え、ひどい飢えから人々を救い、ゆとりを与え、ツイッター的偽インテリゲンチャなアレコレを我々の生活に根付かせたわけだが(もちろん最後のは皮肉だ)、今振り返って歴史を見直すと、これら夢の科学が人々を傷つけ、絶望させ、文字通りの意味で窮地に陥れ、命を奪った例も過去にあったわけだが、それらをまとめてるんですよね。ありそうでなかった本。面白かったです。久々そう思った。

俺も人類の負の歴史に常に目を光らせている人間だが、そんな自分からすれば単に琴線に触れたというだけかもしれないので、人がこれをどう読むのかなどわからないが、お勧めしたい本です。

痛みを止めることが人類の歴史上の悲願であり、そのために発明されたアヘン(アヘンは近代医学の父祖ともいわれるヒポクラテスでさえ「夜泣きする赤子に効く」と言わせた麻酔薬。中枢神経を麻痺させるため眠くなるの当たり前なんだが、ヒポクラテスでさえその程度だったわけだ。しかも20世紀半ばごろまでアヘンやモルヒネに類似した麻酔薬が夜泣きする乳児に使用されていたのです!年に何万もの赤子の死亡が報告されていたのに、製薬会社はシカとこいていたらしく、そのうち覚醒剤が開発され、戦争にも使用されるようになります。兵士を眠らせず、休ませず行軍を続けるために)、モルヒネ、ヘロイン、合成麻薬の数々…そして近代史上最大の過ちともいえる優生学の興亡…動物性脂肪、植物性脂肪、トランス脂肪酸と、コレステロール血症や高血圧、心臓病との関係(日頃のもやっと感が全部晴れる。必読だ。悪いのは動物性脂肪ではなく「反自然」的存在であるトランス脂肪酸なのだ。代用バターと呼ばれ健康に良いと信じられてきたマーガリンである)。合衆国当局が一介の文芸家にそそのかされて殺虫剤DDTを封印し、そのために世界中でかつては克服したはずだったマラリアが蔓延し、何十万人もの子供が命を落とした恥ずべき歴史を持つこと…窒素化合物を人為的に開発して緑の革命を引き起こし、食糧の大増産を実現させたドイツの科学者が同じ窒素系のテクノロジーを用いて毒ガス兵器を実用化させ、第一次世界大戦で数多の人々の命を奪ったこと…精神病を治療する唯一の特効薬として用いられたロボトミー手術と、それに固執した合衆国医師の狂気など(そして我が国でもロボトミーは盛んにおこなわれ、世界で最も近禁止されるのが遅れたのだ。恥ずべき歴史である)…

色々書くと、ここの長年の読者はわかると思うが、第三帝国周辺の怪しげなサブ分野を補足するのに重要な知識が簡潔にまとめられているのですね。ヒトラーや第三帝国と麻薬に関する黒い関係をかつては記事にしました。自分でいうけど誰にも顧みられない渾身の記事だが、この辺の知識を補足するのに今回はよい燃料が注入されたなあ、と満足しています。

そんなわけで結局のところ、俺は「20世紀前半的な何か」を常に愛してきた人間である。そこに原点回帰したいという気持ちが俄かに湧き上がっている。一過性の流行か、それともしぶとく生き残る妄執か。全然自分でもわからない。気が付いたらクラシックデザインの眼鏡のコレクションもかなりの数となった。パネライの腕時計を1日に1分確実に遅れるのにも関わらずしぶとく愛用している。40にもなるので、これまでいろいろと俺を縛ってきた「若々しくあらねば」という妙な執着は早晩消えると思う。つうか消えたな。今日誰も祝ってくれないので自分への誕生日プレゼントに1年ぶりに眼鏡を買った。MOSCOTとかいう、タレントがかけたりとかして今ちょっと流行ってるやつだな。これまではそんな流行に乗っかることはまずなかったが、「別に良くね?」と別に気にならなくなってる自分に驚いた。そして、これまでならまず間違いなく若々しく見えるであろうブラウン系の丸眼鏡にしたであろうに、普通に何の変哲もない四角い黒縁眼鏡をチョイスした。重厚感を出したい、と思っていたのでそうなった。若く見られることが多いのだが、年相応に見られたいと思うようになった。となりますと、クライミングに関しては、まあ40だしここまで行ければもういいんじゃねえか?という着地点は見えているので昨年一昨年のような無茶はしないつもりだ。今も右の人差し指の関節が炎症を起こして瘤みたいなものが2つできていて、押したり曲げると死ぬほど痛い。もう、こういう真似はしないと誓う。たぶん。でもあと2週間ほどは馬鹿馬鹿しいが無茶をすると思う。そこで何がしかを悟り、人生の後半戦へと頭蓋骨から突っ込むつもりである。春になったら。コロナで皆さんも糞まみれな感じで色々嫌になってると思いますが、春は人生を楽しみましょう。

文芸活動に関しては、これまではナチスとソビエトにスポットを当てることが多かった狂った双子みたいなオフタリサンである。そこにそろそろ我が国と満州を仲間入りさせたいと思っている。しょーもない理由で滅びたロストワールドが好きなんだが、その点、大日本帝国と満州帝国は生涯を捧げるに足る題材だ。第三帝国やソビエトと同じように。ワタクシは日本人であるから、自国の歴史と向き合わねばならないと最近は感じる。慰安婦や南京大虐殺、日中戦争における治安戦、満州国の保安警察やゲリラ狩りなど、めちゃくちゃ面白そうな素材なんだが、これまでは敬遠していた。いい資料がないから。日本人が書いた「昔の日本人はいいひとばかりだった」系の読み物か、朝鮮人や共産党が書いた「真っ黒な日本帝国」のどちらかしかなかった。真っ黒なのは好きだが、それが創作物なら興味がない。中国戦線における軍の蛮行や朝鮮総督府の所業はもはや客観的な事実を検証するのは不可能な状況だ。でも最近はある程度中庸に立って、「多分こうだったろう。2つの極端な意見の、だいたい中間付近に真実がある」という歴史学の基本が理解できるようになってきた。んなのおめえ、推測じゃねえかこれまではノれなかったのだが、最近は「別に良くね?それで」と思うようになってきた。どうせ誰にももはや真実はわからないのだ。色々御託を並べているが、今後は日中戦争と満州国がワタクシの文芸活動のキーワードになるであろうという直感の話である。皆さんにはマジでどうでもいいと思うが、シベリア出兵とノモンハン戦(とソ連の大粛清を絡めた)お話が今まで一番良いところまでいったんで、そのへん突き詰めたほうがいいのかな?という打算も勿論ある。

そんなわけです。ここの読者に日中戦争や満州の歴史に詳しい人がいたらとても運がいいな、と思う。(あまりいないだろうが)良い本を勧めて頂ければと思います。とりあえず笠原十九司さんの本は抑えたいなと思っています。

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