「向こうから勝手にこない」問題について

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「カラダにイイ男」とかいうクソ漫画を最近ウェブ広告でよく目にするのですが、最近僕はもうクライミングしてなければ漫画を読んでるかゾディアックブレイブをやってるかのどっちかなんで、色々幅広く読んでおります。

手塚治虫のホラーぽいのばっかり集めた短編集を買ってみたり、聖闘士星矢をまた読み直したり、白戸三平の忍者漫画に胸をアツくしたりとか様々ではあるが、新しいものも好きなので最近の漫画もよく読んでいます。


最近の漫画を買うことは滅多にないので、主にアプリで無料漫画読んでるんですけどね。

最近の漫画の設定として、色々多種多様なものがあるとは思いますが、基本的にはこれなんだよな。↓

これはどっかで出会った男とのLINEのトーク画面ですが。

話聞いてるとそこそこ悪いこといっぱいしてる既婚者なんですが、それでこれだよ。

向こうから勝手にこない

ここ最近で一番脳天にガツンときたセリフ。腰がぬけた。

そこそこ恋愛経験がある男でもこのメンタリティです。女にこそ刮目して読んでもらいたいが笑。

まあねえ、馬鹿にするのは簡単なんで、なぜこういう考え方になるのかを冷静に考えてみたいです。

冒頭の「カラダにイイ男」とかいうのも、気色の悪い童貞ゴボウ男がボケーっとしてたらバリキャリなイイ女に勝手に逆レイプされるという、ま、よくある話ですね。こんなものがよくある話でスイマセンと日本男全部を代表して俺が謝罪と賠償をぶちかましたい気持ちになる。ほんと申し訳ない。キモくて申し訳ない。。。ホント

女が勝手に言い寄ってくるなんて絶対ありません!!

こんなの↑は今更語るまでもなく、だからこそファンタジーとしてよく使われる題材になっているんだろう。こういう漫画を作ってる人たちも「女が勝手に言い寄ってくるなんて絶対ない」との前提に立ったうえで、あえて夢を描いているのに相違ない。わかってる。わかってるんだが。。。

最近はもしも自分が女だったら、、、、ということをよく考えるんですよ。もしも俺が女だったら、こんな風に気色の悪い童貞ゴボウ男に勝手に発情する生き物として自分たちを描かれたら、相当腹が立つなと思いますね。そしてそれでムラムラしてて、たまに似たような考え方持った男が実際に存在してるのかと思うと、ワーキングホリデーにでも行ってマッチョな白人男とセックスする奴が勝ち組に思えると思う。もしくは七三ツーブロックで足首出した爽やか兄ちゃんにナンパされるためにHUBに飲みに行く。

・・・ネタのようでいて回答が↑には含まれているのですが、女が男をゲットするため、恋愛を主体的に行うため、行動を起こすとしたら、せいぜい↑みたいな感じなんだよ。「みんなで海行ってナンパされよーぜー!」だの「今日は男の子と飲みたいからみんなで既婚者合コンいこーぜー!」だの「HUBでナンパされにみんなでいこーぜー」だの、「ティンダーに登録してイケメンのライク1000個ぐらい貰うために盛った自撮り用意すんぜー」とかそんな感じなんだよな(真顔)。

間違ってもピンポイントでてめえのごときほっそい筋肉の似合わねえ眼鏡かけた童貞のゴボウ(或いはブタ)に単独行動でいきなり痴漢みてえに体触ってきたりとかしないわけですよ。んなの当たり前ですよねえ。こんな表現は女に対するヘイトじゃねえかとすら思いますよ。AVよりひどいんじゃねえか。

それにしても、表現の問題というよりは、もっと内面の話をしたいのですが、なぜ男子たるもの力の心棒者が、こうも恋愛やセックスの主体性を女に明け渡したいとの願望が生じるに至ったのか。ほんと興味深いっすね。

その黒い歴史に何かが隠されているような、そんな気がするのです。特に、ドラマや漫画、映画、小説など、創作の世界では必ずといってよいほどボーイミーツガールな設定になっていて、謎めいた美少女が大して魅力もない馬鹿男に勝手に惚れるというアレコレが腐るほどある。

ところが、現実では女が男に先に惚れて、鈍感な男がそれに気が付かず、なんてくだらない様式美が自然発生する可能性はほぼゼロなわけですよね。男子には狩猟の本能があり、むしろ広範囲に種をばらまく特性から、ぶちこめそうなマ×コがあればそれを見逃すなんてありえず、むしろしばしば勘違いして嫌がられているのに追い掛け回し、力づくでモノにしたり、金でどうにかしようとしたり、挙句の果てには嫉妬に狂って殺してしまったりもするわけだ。醜い。何たる醜い生き物。しかし、この惑星の覇者となるからにはこの醜さもまた必要だったのかもしれない。たぶん。(子孫繁栄のために)

まー、たしかに小学生ぐらいの頃は、好きな女の子が勝手に自分に惚れてくれて、チョコとかラブレターとかくれるんじゃねえかと妄想したことが無いわけではない。なんなら大学生ぐらいまでそういう妄想があったようななかったような。。。

恥ずかしい歴史ではありますが、でも頭のどこか片隅でそういう期待もあったとは思います。ただ、現実にそんなことが本当に起こると期待したことは多分なかったと思います。田舎の高校で、男は速く走れて悪ぶっててバンドでもやってればモテたのですが、一番必要なのはコミュニケーション能力で、なんとなく他人に優しくできて、そういう雰囲気もあって、面白い話がちょろっとできればだいたいなんとかなったと思います。他に楽しいこともねえからな。田舎は。恋愛とセックスはやっぱり楽しいものですから、普通はその辺りでそういう楽しさを覚えるのです。

で、どうしても好きな子がいて、話しかけられない!という状況があったとしても、下校時間に待ち伏せするなどの荒技がまだ許されていて、俺はそんな手段を用いて好きな子に話しかけ、電話番号を聞き出したりとかそんなことをしていました。それでいて緊張して電話かけられずにいたら、1ヶ月後ぐらいに「かけてきてくれないんだね」とその子に言われたりとかしました(恥)。女が自ら何かこちらにしてきてくれた経験があるとしたら、そんなところだなあ。

でもな、これはあくまで待ち伏せして電話番号を聞くという、勇気のご褒美のようなもので、これは今でも女口説く時はたまにあります。最初の最初で好意を隠さずバーンと出しておけば、女からもたま〜〜〜〜にアプローチ(のきっかけになるような些細な合図)を頂けて、それでこちらも向こうの気持ちがだいたいわかるわけで自信を持ってガバーっとできるわけであります(真顔)。
高一でこういう経験をしてれば、もはや童貞の30代では太刀打ちできぬほどコミュニケーション能力は育ってゆきます。そしてますますモテてしまう。どんどん差がついて行くのです。

然るに、この「向こうから勝手にこない問題」の本態がようやく見えてきましたが、恋愛において女から勝手にこないなんておかしいと憤るのも、女から勝手にくるのを期待して何もしない、というのも、恋愛弱者=童貞特有のメンタリティということになります。となると、童貞の共感を呼ぶため、童貞から金を搾り取るため、創作されたのが冒頭の「カラダにイイ男」の如きクソ漫画やアニメの数々ということになる。市場を読んで、どんな層に売り出してゆくのか、熟慮した上でおそらく打算的に創作された悪賢い作品ということになる。金になるもののみ量産するのは資本主義のコトワリである。

商業誌においても、例えばジャンプサンデーマガジンの如き少年誌では「向こうから勝手に来る問題」が極めて深刻で、文字通り顔の可愛い爆乳娘が勝手に言い寄ってくるわけです。商業的に成功した作品こそその傾向がある気がします。「天空の城ラピュタ」だの「うしおととら」だの、挙げたらキリないすね。ほぼ全部かもしれない。ヒロインやその他の女たちは主人公に勝手に惚れますし、なんならハーレムみたいになっちゃいますよね。んで、悟空系のぼんやりした主人公はその好意に気がつかないみたいな。そんなのが売れるもんだから、極めて陳腐な様式美となってしまった訳だ。そして大したアイディアもない凡作が、勝手に言い寄ってくる変態女を大量生産し、それのみが売れるというなんだかよくわかんない事態に至った訳だ。これは文化の荒廃と呼んで良いでしょう。

こう考えると、若い娘の肉が商品として売り買いされる構図が見えてきて、ちょっと物事を深く考える人ほど気持ち悪くなっちゃうと思います。

少年誌で「向こうから勝手にくる問題」が深刻なのは当然です。だって読者の大半は本当に童貞なわけだから。しかし、そんなの読んでそのまんまかどうか知らねえが、恋愛経験もないまま大人になった男たちは、やはり「向こうから勝手にくる」作品に金を払ってしまう。そんな需要がどんどん増えて行けばそれをあてにしたビジネスも盛んとなってくる。

なんなら村上春樹の小説だってクール気取った主人公が勝手に言い寄ってくる変態女とセックスする話ばっかりですからね。一方で、年上の既婚ガールフレンドと不倫するエピソードがめちゃくちゃ多い。春樹小説の主人公はだいたい作者自身ですから、作者は幼少期は全くモテなくて、勝手に言い寄ってくる女とセックスする妄想を抱いていた(…つまり恋愛弱者であった)が、有名な作家ですし、ブ男でも金払いが良くておクチが上手けりゃ女は口説けますから結婚してからモテ始めた手合いでしょう。そんな恋愛経験の変遷が作品に落とし込まれているわけですな(という想像です。冒頭の既婚男もこのパターンでしょう)

男は生まれたときには何も持っていなくて、少しずつ少しずつ積み上げて勝ち取って立場というものを作って行く。その過程ではモテない冬の時代も当然あって、モテまくりの絶頂期もあると思うが、中にはずっと負け続けて何も手に入れられず、日本なる豊かな国のシステムの中で食うことだけを楽しみに豚を飼育されるみてえにただ生かされて、漫然と生きてるだけの男も多いですよね。気が付いたら恋愛もしないまま50代。別に恋愛なんかしたくなきゃしなくてもいいじゃないか、個人の自由でしょと言って言われ続けて50年。児童ポルノを「俺の嫁」とか言ってる悲しき童貞獣。こういう人たちが「向こうから勝手にくる女」達に何ら違和感を感じないのは奇跡とすら言える。そのような実体験は一度も欠片すらないはずなのに、、

そこそこ積み上げて立場を作った男たち、女を口説くテクニックをだいたい心得てるはずの男たちも、「勝手にくる女」に違和感を感じない。というのも、モテる男もモテなかった時代が絶対あるはずだからです。モテなかった時代は「勝手にくる女」達にひょっとしたら何か癒しを感じていたのかもしれない。その頃の記憶や感情の残渣が今でも「勝手にくる女」を受け入れさせるのかもしれない。いずれにせよ「向こうから勝手にこない問題」は男が原罪のように死ぬまで持ち続ける病理かもしれません。そう考えると仕方ないか、と思いそうになるが、この手の表現はやっぱり女に失礼なので行き過ぎず諫める風潮があっても良いのかなと思ってしまいます。「絶対向こうからこない現実の女」を口説くTIPSを漫画にしたら売れないのかな? 不思議です。本当に。

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