パラサイト 半地下の家族【レビュー】

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ちょっと前に話題になった映画。まだ都内で上映していたので誕生日前にサクッと観てきた。39歳になっちゃったよ、、、

とはいえ外出自粛要請発令の中、首都戒厳令下のような状況を予想してある程度覚悟して新宿まで行ったが、全くいつもと変わらない。レストランで女口説いてるやつもたくさん外から見えた。飲み会帰りの若者の集団も山ほど。帰りは終電付近で満員電車。いつもと同じトウキョウジャパン。

さて、この時勢の中では、どんな映画でもテーマが霞みそうなものだが、これは難しい話は抜きにしても普通に楽しめるブラックコメディといった映画。演出もストーリーもなかなか面白い。特に俳優陣が素晴らしい。ソン・ガンホいいね。

テーマは韓国の格差社会に警鐘を鳴らすようなお話。下層のゴミみたいな薄汚い人民と、ブルジョワの優雅な特権階級の雲上の人々。その対比がひたすら連ねられている。

韓国社会の暗黙の病理がたくさんフィーチャーされてストーリーの中で紹介されている。韓国闇社会の何たるかを知りたい人には入門編に良いと思われる。慣れたらキム・ギドクに手を出してください。あっちはお笑い要素ゼロのハードコア映像なんで、よほどの韓国映画好きでなければ途中リタイアは確実。前に韓国の女とちょっと仲良くなったので「キム・ギドク大好きです(^〇^)!」と言ったら、まるで頭のおかしな変態みたいにクッソ味噌に言われたんでショックでした(笑)。俺としては韓国人のご機嫌取ろうという気持ちもあったというのに、、、少なくとも韓国の若い女性にはキム・ギドクは受けていないようです。ハハハそりゃそうか。

↑の写真は、ソウルのすぐ裏にスラムがあるだとか、前々からネトウヨの嫌韓プロパガンダでよく使われていた写真ですが、これは本当だったようで(笑)。これらの家々には半地下の家に住まう貧しい人々がたくさんいる。半地下?半分地下のやっすいアパート。そんなのがたくさんあるんだそうです。

若いころに38度線に観光に行った際に、ソウルの街並みをバスの上から眺めたことがありますが、ちょっと通りを外れるときったない自動車工場や解体工場や、錆だらけの鉄骨を山と積んだだけのだだっ広いゴミ置き場とか、閑散とした通りの茶色く濁った安い壁が立ち並ぶ一画があったりだとか。ロッテデパートよりもよほどそちらのほうが興味深かったのですが、俺がそれらをしげしげと「え~?なにこれ?なんで?え?うそー?」と観ていたら、ガイドさん必死で別の話で気を逸らそうとしていました。ふっとそういうことを思い出した。もう15年ぐらい前の話です。若人よ、瑞々しい感性の内に各所を旅しろよ。

半地下に住んでいて、大手デリバリーピザの箱作りの内職を一家総出でやっていてその他の定職についている者は一人もなし。息子も親父も無職。母と娘は人をだまして小銭を稼ぐ汚いアルバイトに精を出している。下層とはこういうもので、この手の人種は都内にもた~~~くさんいます。

この手の下層人種が、いわゆる財閥的な?上級超金持ち一家に取り入って一攫千金!やっほーという感じのお話なんですが、ディオ・ブランドーみたいに毒盛って乗っ取りだとか、そういう要素はない。基本的には家族みんなでこの家の家庭教師や専属ドライバーや家政婦になって就職し、「家族みんなで食卓を囲むのも久しぶりだな~。警備員の仕事に大卒が500人応募する中で、我が家は全員が就職できた。めでたい」などと言いながらみんなで安い缶チューハイを飲んでスナック菓子を食ってるだけ。悪人というほどでもなく、上級国民には決してなれない、生まれも育ちも卑しい人々。ただ貧しく、貧しいがゆえに人間性まで歪んでしまったというだけ。

一方、取り入る社長一家は優雅だ。くだらないことに一喜一憂し、生活や生きることにほとんど関係のない些事に夢中になり、どうでもよい事柄に大金をかける。退屈しのぎに恋愛し、人を雇うもクビにするのも思うがまま。旨いものは毎日好きなだけ食える。広くて美しい家に、デザイン家具に囲まれ、野菜を豊富に食べ、若さと美しく健康的な体型を維持する。そして下層人種を心底見下している。←この映画の最も重要なテーマ

まー韓国社会の貧富の差といえば、今更といえば今更なテーマで特別目新しくはないのですが、俳優陣が良い仕事をしているので楽しめます。ソン・ガンホとか貧乏一家サイドはみんな不細工で汚い感じの俳優を揃えているんだが、見苦しさ等はなく演技でしっかり魅せる感じ。美形俳優しか表舞台に出れない日本とは一味違う。アジア系の不細工な俳優でも、ここまで見せ方次第で変わるもんなんかな~といつも感心させられる。

対して社長一家はパパもママも娘も息子も可愛らしい顔の美形ばかり。話し方も優雅。この辺の演技なしではストーリーも説得力を持たないと思うので、ここは流石という感じでした。

後半はやや中だるみあり、ストーリーも不条理で、下層が上級国民を羨望しつつ、憧れつつ、しかし決してそこに辿り着けないことを示唆して終わる。おかしな胡散臭い希望テイストを含ませず、無言で終わらせる仕様は好きでした。でもキム・ギドクのほうが好きです。ギドクならママ役のチョ・ユジョンをめちゃくちゃに取り扱ってくれただろうに。息子のムスコを切り取ってトンズラしちゃうキチガイマザーにしちゃったりだとか。

上流一家ママ役のチョ・ユジョン。際立った美しさ。同じ歳かよ!美しい。。。

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