ネットで読む漫画たち

シェアする

学生の頃はとりあえず暇さえあれば漫画を読んでたが、今の貧乏マンションにこしてからというもの、買えば買うほど狭い部屋を圧迫するわけなんで、漫画は買いたくても買えなくなっていった。

あと、社会と格闘するうちにもともと冷めた性格だったのがますます現実主義的となって行き、いつしか漫画の設定に感動したり一喜一憂するのが難しくなってきた。ノンフィクションやルポの類は真剣に面白く読めるのだが、フィクションかと思うとやる気を失う。なんでこうなったのか…こうなってしまったのだ。残念なことである。


漫画なんかに部屋を圧迫されたくないし、金もあまり使いたくない…というわけで自然と世のつまらない大人と同じく漫画やゲームやCDやフィギュアなどのおもちゃの収集もやめ、ひたすら仕事して寝るだけの毎日となったのである。残念なことである。

とはいえ、おれも立派なスマホ依存症なんすけども、長い電車通勤もしております。自然とスマホ触って適当にやり過ごす時間も増えますし、家帰って疲れて横になると瞬時に寝るか、眠くなるまでスマホ見てるだけという生活になりがち。

そんな中強い味方は無料漫画アプリ!無料であれこれ読めるんすよ。。漫画を…
もちろんあんまり有名作品はないんだけど、無名のなんだかよくわからない漫画は山ほどあって普通に読めるしね。そうやってカスみたいな漫画を毎日ちょっとずつ読んでたら、そういえばと色々思い出して、以前読んでた漫画の続きを課金して読んだりとか。

漫画はすぐ読み終わってしまう割りにお値段が高いな〜と思うし、読み終わったら何度も読み返すでもないのに捨てるに捨てれない不良債権と化すのが嫌だったんだが、電子版ならその心配も無用。少なくとも邪魔にはならない。無料ならなお良し。お手軽な娯楽です。

で、最近はたくさん漫画を読んでるんですが、印象に残った作品をいくつかご紹介します。

■リアル風俗嬢日記

これはやたらと広告が煩くて最初は嫌だったんだが、ついに負けて課金して読んでしまったんすよ。大した分量じゃないのにけっこう課金させられました…

内容はゆる〜くて、もと箱ヘル嬢の作者が風俗嬢時代の生活をゆるゆるだらだらと描くだけ。絵は可愛いので不快な気持ちにはならない。作者は風俗嬢とはいえ繊細な感性の持ち主で、女性ならではのリアルな視点と、作家ならではの人間観察力でなかなか面白い。

ノリや描写は少女漫画のそれなんで、微エロに興味津々な女子大生などに勧められるが、男に自戒と反省を促す意味で政治犯収容所などの再教育施設で各々に一日一話読ませると良いのではなかろうか。

女の目から見た、「男ってこんななのよ…」という漫画なんだが、視点はシビアではあるが優しく温かい。そして、男読者には女の扱い方を簡単にレクチャーする内容でもあり、ヤンマガとかよりも遥かに現実的な内容なんで不快にならない。特別おかしなことは言ってない。女がごく普通に使う言い回しと、内心はこう思ってるって部分が漫画なんで詳しく書かれており、男にとってこれは値千金の内容。勉強になると思うんで、少年ジャンプとエロ漫画で女を偶像化してしまってる非モテ諸氏にも勧められる内容。

実に女性的かつ現実的な視点なんで、絵は可愛いが大人向け。個人的には風俗というシステムは好きでないが、普段関わりのない人々の非日常的な営みを覗き見ることができ、下世話な好奇心を満たしつつそれなりに面白い。難点は、流石に風俗嬢の日常を描くだけではパンチ力が全然足りないということだろう。特別驚きもないし、だらだら続かせるにはアイデアも不足していた印象。

ただこの作者が風俗に身を堕とした理由として、「ドSなご主人様の命令」との設定があったが、このような女を洗脳するテクニックには興味あるね。ヒモとかもそうだが、女に貢がせたりするテクニックもどうやってやるのか興味津々だ。おれは女に尽くすだけ尽くしてトンズラこかれるタイプなんで、こういう悪い男の女たらし哲学も読んでみたいと思った。多分ムカつかずに読むのは不可能だと思うが…

■焔の眼

これは「ミスミソウ」の作者が書いた、なんだかよくわからない戦後漫画だ。日本が戦争で負けて荒廃した国土を立て直すのかと思いきや、負けたのはショルゴールなる架空の国相手で、戦後日本人はショルゴールという国にホロコーストを喰らうという意味不明な内容。

ミスミソウ

んで、焼け野原で放浪する少女と、ストリートファイターの豪鬼と刃牙の範馬勇次郎を混ぜたような豪傑が、「はだしのゲン」みたいに占領軍にやられそうになったり、「北斗の拳」みたいにステゴロで殺しあったりするような、へんちくりん極まる不条理なストーリー。

正気でやってるとは到底考えられないレベルの不条理さ。意味不明である。明らかにアメリカとナチスドイツがモデルの「ショルゴール」の”神”衛隊が、日本人の民間人を狩り集めてゲットーみたいなところに閉じ込め、ゲットー解体を演じてみせたりだとか。明らかに「戦場のピアニスト」や「シンドラーのリスト」を観て、「おれもこれをやりてえ!」と思ったとしか思えないんだよな。設定も既存の名作漫画たちに影響を受けてる…というレベルではない。もはや「パクってる」のレベルなのだ。まあ、北斗の拳がマッドマックスのパクリなんだと言われてしまえばもはやそれまでだが、ここまでやると酷いとしかいいようがない。前に「白い魔女」とかいうトンデモ漫画があったもんだが、アレを思い出すレベルの不快さ。

シモ・ヘイヘを女体化しちゃった漫画「白い魔女」

https://wp.me/p4AauQ-1hY

やたらめったらとレイプばかりされそうになる主人公の姿も、リアリティを追求してるのか単にエログロナンセンスをやりたいだけなのか不明だが見せ方が下手だとしか言いようがない。戦車をパンチ一発でねじ伏せ、戦闘機さえ素手で叩きのめす偽豪鬼に「この俺こそが日本だ!」と叫ばせたりだとか、その恐ろしく安いカップラーメン的な愛国扇動にも薄気味悪さが募る。なに?今こういうのやらないと売れないの?知的財産権とか中国の悪口言えるのかと思ってしまう。

色々日本の先行きが心配になる漫画だ。

■無職強制収容所

この悪魔の飽食大日本帝国には働かずに飯を食う50万人もの労働世代の若者がいるという。都市伝説だと信じたいが、労働力の不足が叫ばれる中、これらの労働忌避者たちをどうにかしようとの政策が一切聞こえてこないのは不気味としか言いようがなく、この国の将来の破滅の予感に身震いするだけである。

まあそんなわけで、この漫画の内容は恐ろしくダメで、総合得点は文句なしの零点であるが、タイトルのゴロの良さだけで35点ぐらいはあげてもいい。そんな気になる漫画。

政府が労働忌避者を狩り集めてラーゲリにぶち込むんだが、最大の問題点はそこの拘禁されるニート達が全然ニートに見えないことだ。どこがそうなのか?と言われたら、おれも考えてしまった。そもそもなぜ人はニートになるのか?という議題について、誰も本気で考えようとしないが、おれもニートくんの経験があるからわかるんだが、一番の特徴はコミュ障だということである。ニートくんで社交的なものなどまあいないな。挨拶できない。笑顔作れない。考えてることがすぐに顔にでる。世間話ができない。嫌いな奴には話しかけない。堪え性がなくむやみに反抗的。当然社会に揉まれてないので接遇やビジネスマナーは最低ランク。お得意様にちょっと高い声を出す程度のこともしないで、実家の母ちゃんがかけてきたみたいな声で電話対応する。

見えてくるのはこのデジタル世代で圧倒的に人と話す時間が減り、なんの目的もなくゲームばかりする、ニーチェが危惧した「末人」そのまんまの人々。いい歳してても内面は子供のまんま。嫌なことからは全部逃げ出し、嫌いな相手にほどご機嫌取らなきゃならんという世渡りの基本もわからない。無駄にプライドが高く、失敗を恐れてばかりで何もしようとしない。アニメばかり見て親孝行の一つもしない。正に人間のクズ、社会のゴミどもだ。こんなゴミクズ人間どもが45個師団ぐらい作れそうなぐらいひしめいているのだという。移民を検討するよりまずはこいつらを一人残らず収容する為の再教育施設を全国に建設すべきだろう。俺もいっそ入りたかったわ。。。

なーんてことを思うことがあるだろう。誰でも。酔った時なんかに。そう考えるとこの漫画は完全にタイトル勝ち。「無職強制収容所」。なんて素敵なゴロだろう響きだろう。この際内容がゴミクズなのには目を瞑ろうじゃないか。。

同じような設定なら「カイジ」の地下帝国や「無頼伝涯」の人間学園のほうがはるかにリアリティがある。

そもそも労働忌避者を収容した先例など、ダッハウや冷酷なコミュニスト達が作り上げた収容所群島を紐解くまでもなく、普通に歴史上行われてきたことである。ちょっとは歴史を学んで取り入れて欲しかった。たったそれだけでこの漫画はリアリティが増すはずだ。ドストエフスキーの「死の家の記録」を読んでみる程度の努力もせず、とりあえずぶっつけで始めた企画なのは明らか。

主要キャラのお顔がデスノート的な美顔なのに完全な違和感があります。おかしすぎだ。「無職強制収容所」があるとしたら、こんな美しい人類が収容されるべき場所じゃない筈だ。こんな設定でも美顔に頼らねばならないのがこの日本の国の限界である。何もかもが胡散臭いのに、人権侵害だけはリアルに描こうとしてるのがまた下手くそ。リアルにしたいなら背景の壁の絵まで徹底してリアルにすべき。素直にボーイズラブでも描いたらどうだ?

というわけで例によってほとんどディスになっちゃった…まあ、上のはともかく、下二つはかなりの駄作なんだが、こんなもんに金払わなくて良かったわ…と思えるし無料なんだからつまんなくても文句は言えない。他にもたくさん読んでるんだが字数の関係でこの程度にしとく。