ザ・ザギン

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銀座という街は刺激的だ。
歩いてると金持ちしかいないし。レーニン様をお連れして大衆テロルをブッ込んで頂きてえなといつも思いますが、ワタクシが銀座なんて街に一人で来ることはまずありまへん。だいたい女に呼び出されて仕方なくという場合が多いです。女と会うにしても銀座を選ぶのってどうなの。ラブホ遠いしな。もし、うまく行っちゃったらどうすんだ。まあ、そんなある時の話をします。


その日も夕方6時からとある娘と待ち合わせをしていました。確か24ぐらいのOLだかなんだかそういう感じの娘だったと思います。銀座とか遠すぎて滅多に行かないしわからないんだが、よくわからないなりにグーグル神様の思し召しでぐるなび等で発見した薄暗そうで個室のあるレストランを予約していました。

確か、銀座の高島屋だか三越だか、あの辺りで待ち合わせをしてました。その娘はいかにも今風な清楚風ビッチ?といえばいいのか何なのかわかりませんが、かなり調子こいた感じの可愛〜い娘で、アイドルのように可愛いお顔です。しかも恐ろしく胸がデカい。そそくさと予約してた店にしけこんでカンパーイとやって酒を飲み始めました。

まあ、だいたいこれまでの女性遍歴を開陳しつつ男性遍歴などを聞き出しつつ微エロ話を繰り出し引き出しのコミュニーケーションを取るのだが、この女がまた羞恥心のカケラすらないクソビッチでしてね。嬉々としてゲラゲラ笑いながら自分が妊娠した話、その時付き合ってた四人の男全員から中絶費用をむしり取った話を自慢するのであります。

とんでもねえクソ女だなおい。俺は心の中で唾を吐いた。可愛いからと調子に乗りやがって。クソっ!とは思いましたが、まあ、可愛いのは確かですしムチムチしててたまらない健康体型ですから、まあ、何とかなるだろうとそのまま一緒に飲んでいました。

その女がこれまでに付き合った人数といえば50人ぐらいで、中には50代の取引先の社長みたいなのもいたそうだ。年の差はなんと30歳差ぐらい?なんなんだよ…畜生。おれは最高でも16歳差だが、初めて負けたぞくそー……で、他にもたくさんだというんだが、じゃあなんなの。逆にその中で一番印象に残ってる男の話をしてみてごらん、と促すと普通にちょっと年上のエリートサラリーマンだ。というか、ボンボンで27、8で青山の高級住宅地に一人で一軒家を構えて住んでいるという。

「顔もいいしセックスも最高だし超金持ちだし、あれ以上の男はもういないなー」

本当か?金持ちのフリしてるだけじゃねえのか、とやっかみの一つや二つ言いたいところだが、この世には筆舌に尽くし難いボンボンが、親の金で最高の家に住み、大したこともない仕事をしながら女漁りを続けるという事例があるのは確かだ。おれも何例か知っている。ありゃームカつくもんだ。

で、そのクソ女はボンボンに未練タラタラで、ついメールを送ったりしてしまうという。でも超優しくて、また会いたいと普通の反応が貰えるから、それがかえって怖くて会えないのだという。また妊娠させられるんじゃないかと。ボンボンはその時責任を取りもせずただ逃げたのだという。金持ちのくせにね。

昼メロかよ。いかにアバズレめいたことを言おうと、そういうところはやはり乙女ですな。
おれは呆れたが、調子付いて話し始めた女を止める意味はない。
へー。ふーん。大変だねー。大丈夫ー?うわー。そりゃ大変だ。などと言いつつ杯はどんどん空いて行く。あんまり楽しくないがこれは仕方ない。何とか耐える。

んで、自分は傷心だし仕事辞めてアメリカへ留学したいと夢を語ったかと思えば、こないだナンパされてセックスしたフランス人の男があまりにもヨかったので、フランスへ追いかけたいなどと話す。舌の根も乾かぬうちに…

アメリカはどうしたんだよっ?!←もうこいつあかんわと思っておれもこんなことは聞かなかった

中身空っぽのどうしようもない女だか、見た目だけは確かに美しいので、男にはチヤホヤされるのだろう。どこに行ってもナンパばかりされてるという。他にも色んな男に口説かれた話を聞かせてくれたが、ここに書く価値さえないカス話ばかりなので割愛。

「出会いはいつでもどこにでもある」
ドヤ顔で言い放つ女。そうか。そうだよな。
顔さえ良ければ女は人生イージーなのかね?

でもさ。こいつは確かに顔は良いかもしれないが、アメリカだのフランスだのなんだのと、あっちゃこっちゃとフラフラしてばかりで、結局自分の道を一人で選ぶことも歩くこともできねえんだな。幸せになれるビジョンがまるで浮かばないわ…可哀想に…あまりに可哀想なので奢ってやった。

と思いつつ元を取らないと、という気になり、店を出てエレベーターの中でキスしようとしたら「それはちょっと」と手で遮られた。さも慣れた様子である。なんなんだよ、お前は!金返せ(笑)。

で、いたたまれない気持ちで帰ろうとすると、ねー、もうちょい付き合って、コーヒーが飲みたいなどとぬかす。んで、ザギンのクソ気取ったカフェの一杯1000円ぐらいのコーヒーを奢らされ、なーんにも戦果もなくただ帰りました。

で、なんなんだこの話は?というとですね、結局これは単なる失敗ではあるんですが、こうした失敗をたくさん重ね、何かしらの教訓を見出し、次に活かすことでエントジーク(最終勝利)がいつかは転がり込んでくるという話なんすよ。ここ数日、景気良くモテた話をたくさんしましたけども、百倍はこういう何にもならないジャリジャリとした歯触りのつまんないフラれ方をしております。銀座は嫌いだ。そういえば大昔の彼女とより戻そうとしてクッソ高いレストランで飯を食ったのも銀座だった(その後フラれた)。気取った街だホント。

こういう情けない思いをするたびに、何か無理やりでも今後に活かすべき教訓を探そうと試みるのだが、まあ、経験値にはなってるかな、女は見た目だけじゃ測れないな、と思ったりする。でもいくら経験積んでもヤれなきゃ意味ないしな、セックスは見た目だけでいいもんな、などと考えたりしながら、長い長い家路についたりとか、そんな感じなんですよ。悲しいだろ?草食とか言ってんな!もっとガツガツしろ!肉食って狩りに出かけろ!俺が言いたいのはそれだけ。