こだわるべき道具 眼鏡編

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megane

眼鏡くんといえば一昔前のがり勉(死語)の童貞野郎を意味する侮蔑語であった。

昔、日本で流通していた眼鏡はデザイン面がパッとしない上、医師の処方箋を貰って専門店で買う医療補助具としての役割がメインであり、値段もたいそう高く、昔はメガネは貴金属としての扱いを受けていた。

しかし、時代は変わり、眼鏡はオシャレの道具となった。というのも、値段が安くなったうえに、医師の処方箋がなくてもお店ですぐに検眼して最適な度数の眼鏡をその場で購入することが可能となった。

これはいつからだったのかはよく知らないのだが、昔(24~25歳頃かな?)おれは眼鏡店で仕事していたことがあるんだけど、それはスリープライス眼鏡という売り方をしていて、4000~8000円で、フレーム+レンズ+ケース、眼鏡ふきまでセットになった眼鏡の販売形態で、レンズもフレームも自社ブランドで安い割に、ちゃんと検眼もしてくれる上、自社ブランドという強みを活かしてその場で加工し、購入後30分でお渡しできるという販売形態である(以後安売り眼鏡と呼ぶ)。

こう書くとブラック臭がプンプンするだろうと思う。客にとって便利ということは、だいたい職員はすごく大変なおもいをしている場合が多いのである。まあ、それは否定できないのだが、安く速くてまあ普通に使えるということで、眼鏡界の牛丼チェーンのような会社であった。

まあ、そんなことはいいのだが、おれは右目と左目が視力にすごく差があって、これは「不同視」と呼ばれるものなのだが、これは眼鏡の度数合わせがとても難しいのだ。おれも眼鏡をかけると頭がくらくらするので長らく敬遠していたが、この職場で検眼を勉強して「練習しま~つ」などといえば、自分で自分の視力を何度でも計測することができたので、おれは何度も自分の視力を計測し、自分の最適な度数を漸く知ることができた。

それ以来コンタクトと眼鏡を併用している。コンタクトは家の中でつけていると頭が痛くなるので家の中では完全に眼鏡である。仕事はコンタクトだが、プライベートで外出するときも眼鏡を使うこともある。こうなると眼鏡も色々とデザインがあるので、やはりこだわったものを使いたくなる。店員時代も暇さえあれば店の眼鏡をつけては外し、つけては外しを繰り返し、自分の顔に合う眼鏡というものがどういうものかがよくわかった。店で客として行くと、店員が張り付いていてゆっくり選ばせてくれないこともままあるが、おれはその点好きなだけ自分に似合うものを探すことができたのである。

まず、眼鏡は厳然とサイズというものがある。大抵フレームの腕の部分(テンプルという)に

”54□18”

などと書いてある。これはざっくりとした眼鏡のサイズだ。「FPD」という。これを足した数字がだいたい顔の横幅全体の長さを表す。つまり上の例だとFPDは72である。男は普通68以上で、顔の大きい男は70以上ということもしばしばある。逆にFPDが60~66などという場合、これは子供や女性向けである場合が多い。FPDが短い、、、まあ、パッと見て幅が狭そうだな、広そうだな、と感じたら試着する必要もない。どんなにデザインが素敵でも自分の顔に合わなければ意味がないのだ。無用の長物ということだ。

眼鏡と言っても、高級ブランドも安物も実はデザインに大差はない。実は眼鏡のデザインには著作権みたいなものがないので、安売りスリープライス眼鏡などは、大抵高級ブランドのデザイン眼鏡をパクった商品を作って安くさばいている。中国人を笑えない世界である。でも安売り眼鏡は強度が非常に弱く、各部にしなりや剛性が不足していて、材質も極めてチープ。手に取ればすぐにわかるレベルで安い作りだ。例外なく雑な中国製で、納品時から色々なところがひん曲がっていたり、メッキが剥げていたりとひどいものがあった。しかし、大抵は自分の眼鏡を人の手に渡すことはないであろうから、「すっぴんをごまかせればそれでいいワ」という女性客が多かったのもまた事実である。

ではレンズはどうかというと、最近は非球面レンズや撥水コートやブルーライトカットレンズなど、安売り眼鏡でもオプションをつけて割と高性能なレンズを買うことができる。眼鏡屋はレンズで稼ぐのである。「レンズが薄くなると目が大きく見えますよ♡」などといいながら美しさを希求する女性客にセールストークをかますのが様式美だ。おれも何回言ったかわからぬ。眼鏡セレクトショップなどは、レンズも外注であるから大抵は「HOYA」や「ASAHI」といったレンズメーカーと提携している。特殊なレンズはいちいち納品に時間がかかるのでお渡しが遅くなるというデメリットがあるが、フレームもレンズもお高く、良いものは時間がかかるんだよ!という強引な常識というかアレコレでなんとかもっている業界のようだ。私はこの手のセレクトショップにも勤めたことがあるが、気の使い方やオペレーションの難しさは安売り眼鏡の比ではなかった。しかもサビ残上等のブラック企業だったのですぐ辞めた。

とはいえ、セレクトショップ時代に世界中の有名眼鏡ブランドの商品知識を勉強しなくてはならなくなり、持ち前の勉強熱心?な性格からワタクシはこの辺にもかなり詳しくなってしまった。そして、色々なブランド眼鏡を試着し、そのデザインの精巧さと輝きに息を飲んだものである。これはもう安売り眼鏡は買えんワ、とそれ以降は本当に欲しいモノだけいい値段を出して買うようにしている。

そんな中、ワタシが実際に使ったかっちょいいオススメ眼鏡たちを紹介したい。

SPEC ESPACE

spec

日本のブランドだ。少し未来的かつ立体的なデザインで、ヒラノコウタの漫画などに登場してしまいそうな雰囲気である。といってもあんなコスプレめいたデザインではなく、上記画像を見てもわかるように、大学生やオシャレな仕事に就く人などに適すのではないだろうか? 今思えばこれはおれが初めて使った高級?眼鏡だが、大学生の時に誕生日で人にもらったのである。その時は度のないうっすら色のついたレンズを入れていたが、その十年ぐらい後もサングラスを買ったりもしたので、割と息長くいいモノを作っているという印象。値段は比較的にお安い。フレームだけなら2~3万円ぐらいで買えるだろう。

画像は女性だけど、男向けサイズのほうが多い印象。

ALAN MIKLI

alanmikli

店員時代に最初にそのデザイン性の高さに心奪われたフランスのブランドだ。メイドインおフランスである。まるで芸術品のようなデザイン性とバネ丁番によるかけ心地の良さ、そしてその値段! なんとフレームだけで5万は見なければならない、、、今思い出すにヤフオクで恐ろしく安い値段で落札し、「なんでこんなに安いんですか?!」とクレームつけたのを覚えているが(笑)、そうでもしなければまず庶民には買えない眼鏡。「PACT」というシリーズがたいそうツボで、色々とかけてみたけど自分に似合うのはほとんどなかったね。。。これは鼻の高いおフランス人向けに作られていて、鼻パッドがほとんどないのが特徴。つまり、かなり鼻が高くないと眼鏡がずり下がってしまうため、「鼻盛り」というかっこ悪いオプションをつけなければならないのである、、おれは割と鼻が高いのでぎりぎりかけることができた。ヤフオクで買ってきたのを自分でフィッティングしてレンズ入れてかなり長く(5年ぐらい?)使っていた。最終的にはテンプルが折れたので捨てた。もう買えないけど大切な思い出だ。。。。

これも画像は女性だけど男向けのもいっぱい。というか男向けのほうが多い印象。テリー・伊藤がアランミクリばっかりかけてるのは有名である。

JAPONISM

japonism

これはなぜか当時気に入って買ってしまったのだが、かなり頑丈なのは良いのだが重くてかけていて疲れる眼鏡だった、、、デザインは立体的で独特。若いころ買った眼鏡で、まだ普通に使えるのはこれぐらいのものなんで今でも持ってるが、なんか今見るとデザインも変態ぽいというか、なんだがダセえかもなあ、、、、と思い、ほとんどかけることはない。(だから綺麗なのかな??)※画像はおれじゃないからね

ROBERT MARC

robert

ニューヨークのブランドだけどフランス製眼鏡も多い。なぜか一個サングラスを持っている。一昨年ぐらい?に酔狂で(というかボーナス後だったな、、)買ってしまったのだ。サングラスはフレームだけの値段で良いのだが、5万円ぐらいはした覚えがある、、、しかしデザインは最高で今でもかなり気に入って使用している。

爽やかな兄ちゃんの画像が物語る通り、眼鏡はイケメンや美女がかけて初めて映えるという側面もあるのだが、不細工な顔を効果的にカモフラージュもできると思う。たぶん。死ぬ気で自分に似合う眼鏡を探してほしい。

LUNOR

lunor

lunor2

ここ数年はもうこれしかかけていないのだが、ドイツのブランドで、メイドインジャーマニーである。男子たるものドイツのクラフトマンシップに一度は憧れを抱くものだと思っている。これは非常に良いドーグだ。気が付いたら三本も持っているので、おれはかなりの上客だろう。別にこれを毎回買おうと決めているわけではないのだが、非常にデザインが良く、おれのデカい顔に的確にフィットするのでいつも一目惚れ的に購入してしまう。

スティーブ・ジョブスがかけていたことで有名だ。冒頭画像もLUNORの眼鏡である。

デザイナーがアンティーク眼鏡のコレクターらしく、20世紀前半のクラシックなデザインの眼鏡を現代風にアレンジしてかけ心地も追及しているらしく、看板倒れではないところがすごい。非常にクラシックなデザインながら、掛け心地は最高で軽い上、めちゃくちゃ頑丈。仕事に遊びに場面を選ばないところも実用的で気に入っている。20世紀前半マニアの私にはかなりたまらない感じ。マッツ・ミケルセンとかにもかけてほしい(わかるかな?この感じ)

まあ、お値段はそれなりだがかなりハードに使っても平然と何年も使えるので良いのではないだろうか? 人間見た目が9割でしょ? ジャケパンスタイルやスーツともあいますしね。30代以上の働き盛りの人は眼鏡ぐらいちょっとはこだわってもいいのでは?

というわけで唐突にオススメ眼鏡の紹介でした。この記事うけなさそ~(笑)

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