国家と民族の総統 ver.4

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毎年恒例ではありますが、ヒトラーの死亡した4月30日にちなんだこのシリーズも4回目です。この際だから今年もヤケクソでぶっこみたいと思います。

そもそもこのシリーズってなんなんでしょうね。何を主張するシリーズだったのでしょうか。最近はめっきり主張したいこともなくなりました。

さて、そんなことはもういいのだか、今度「帰ってきたヒトラー」が映画化されるだとかで、6月に全国公開されるようです。

もう、私などはこの映画のトレーラーを観ただけで不満爆発です。なんせヒトラーこれだかんね。。
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いや、、、

美化しすぎやろ。。。

北朝鮮の偉大なる首領様じゃねえんだからよお。。このキャストで誰も文句を言わないところがすごい。ドイツ人は結局ヒトラーのこと好きなんやろ?そう思わざるを得ないのである。

では、原作小説がどうだったかというとだな。衆愚政治に陥った現代ドイツに、ヒトラーのごとき自信満々な政治指導者が現れたら、また同じ道を何度も辿ることになる。。気をつけよう。という、今更すぎにもほどがあるテーマだ。そんなこたあワイマール共和国時代から何度も言われていることである。

テーマは反ファシズムを謳っているかのようだが、結局この原作小説からしてヒトラーがとてもかっこよく描かれているので、これを面白いとか言ってしまってた人は基本的に危険思想を持っていると断言できる。

まあ、おれはコメディ小説として面白いなあ、なんて言ってしまっていた側の人間だが、おれはナチスの戦争犯罪を偏執的に延々追い続けている人間だということを思い出して欲しい。そんな人間が面白い面白いとゲラゲラ笑っているのだから、少し読む前にかまえて読んでもらいたいのである。

つうか、こんな意見はみんな言ってることで、この小説を読んでヒトラーの言動に爽快感や痛快さを感じてしまった人は権威主義的傾向にあると思って間違いない。この小説は、そんな踏み絵的な作品である。だからこそ物議をかもしたともいえるが、すこく読む側にリテラシーを求められる作品でして、なんも考えずに読んでたらヒトラーを応援したくなってしまうこと間違いなしである。こんな作品がそれなりにヒットして映画化までされる、しかも発禁だった我が闘争も再版された、となると、ヒトラーに対するリテラシーが向上した結果ととるか、ただ単にあの惨禍が記憶の彼方に遠のいただけか、一体どちらだと思いますか?僕は普通にただ単に後者だと思いますが。

日本はただでさえ、ナチスサブカル大国ですからね。ホロコースト否認論も、たぶん世界で一番ぶいぶい幅を利かせてると思います。慰安婦も南京大虐殺も石井細菌部隊も、結局よくわからないわけですけど、全部なかった!あれは陰謀!と断言している人がとても多いことはネットを巡回していれば嫌でも思い知る次第です。

彼らの主張は、米国やソ連がいかに極悪だったかを比較することで、その論拠としているフシがありますが、そんなのは向こうだって言い分は同じですよ。じゃあ、何が違うって勝った負けたの違いがあるのは確かですが、それを声高に叫んで、あれらは全部戦勝国の捏造!などというのはいくらなんでも適当すぎねえか?

こう言うと、じゃあ認めろとでも?!おまえは中韓の手先か?などと、すぐに世界を二元論で捉えようとする人間が噛みついてくるのだが、そうではなくて、実際どうだったのかをもっとつまびらかにして、検証するべきではないかと思うのである。少なくともドイツは個別的な戦争犯罪について情報が豊富にある。ニュルンベルク裁判が終了した後も、西ドイツは延々元ナチのパージを行ったからである。東ドイツはあまりやらなかったらしいが。。。

不十分とはいえ真実を明らかにしようとして(その結果ドイツ政府やオーストリア政府が戦犯をかばおうとしたり、真実をうやむやにしようとしたりする姿も確認できるのだが)ああなっているのだから、リテラシーが向上したんだよ、と言いたくなるのもわかるのだが、日本の場合、マスコミが隠蔽してきた情報を、ネット民はようやく知りえた。真実に目覚めた(笑)などと、ただ単にインターネットをはじめてみたというだけで喜色満面なのは如何なものかと思う。ググった程度の知識で歴史家が何十年も議論している問題を簡単に断言するなよと言いたい。

ここで言ってる話は全部、今更んなこと言われてもなあ、な話で、検証ったって今更なあ、というのが普通の反応だが、今までサボってたんだから仕方ねえよなあ。おれも歴史好きの端くれとして、いい加減南京や慰安婦や731がどうだったのかをはっきりさせて欲しいと思っている。

話が逸れましたが、もうこれはいつものことなんで気にしないでください。「歴史に向き合ってきたドイツ」(笑)でさえ、ペギーダや、この映画のヒトラー美化など、深刻な排外主義の病に囚われているのだから、我が国が何をか言わんや、行く末が心配である。これ以上ネットでデタラメを流布しないで欲しいよほんと。

だいたい、ヒトラーをかっこよく描くのはいいのだが、設定的にベルリンの総統地下壕で作戦指導(笑)中に未来に飛んできたヒトラーなんだよ。薬剤性パーキンソニズムで体は震えるし円背姿勢だし痴呆も始まるしで、こんなにシャキッとしてるわけねえんだよ。もうボロボロの年寄りなんたよ。老人ホームにいてもおかしくないぐらいの。その辺全部無視して若い俳優にヒトラーやらすなんて、考証の面でそもそも適当である。小説はビジュアルを自分の想像で補えたのだが、映画ははっきりとしたイメージを伴うものであって、簡単にヒトラーを美化すんなよな。観る前からグダグダ言うのはいつものことで、観たら評価も変わると思うし、まあ結局観るんだけどさ。

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