愛の渦

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おれはこれはかなり楽しんで観させていただいた。これぞザ・日本映画である。都内のマンションの一室で乱交パーティーを主催するサークルがあるという。ほぼ毎日行われており、男は2万円、女は千円の参加料でAM0時から5時まで何度でもヤりたい放題だという。そのような噂を聞きつけ集まってくる8人の男女。保育士、化粧品販売、大学生、無職、フリーター、食品営業、工場勤務など。どこにでもいる普通の人々。今夜濃密な肉の宴が開催されようとしていた。(R18)

という感じでおれにキャッチを書かせろ(笑)!仕事をくれ(笑)。そんなわけではありますが、この映画はよかったです~~。こういうのが観たかった!先日紹介した「恋の渦」とタイトルやシチュエーションも似ているし、関連作なのだろうか?詳しいところは知らないがこれはおもしろいのでオススメしたい。

恋の渦

何より光っていたのがヒロイン?の女子大生だ。門脇麦という女優。正直まったく見たことさえなかったが、この映画では内気だが胸にヤケクソじみた孤独と欲望を秘めたミステリアスな女性を演じていた。

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そのお相手役がこれまた気持ちの悪いドー×ー面の暗い顔したゴボウ男なのだが、これが暗くてキモ過ぎて生理的に受け付けなかった。もう顔が嫌い。おれはこういうやつ嫌い(本当に最近こればっか!)。ボソボソ言ってんじゃないよ!おれとしてはこんな野郎にくれてやるには彼女は惜しい!と超真剣にやきもきしながら観ていたのだが、おれは製作者たちの思惑にまんまと乗せられていたようだ。最後はホッとするラストで、一安心してパーフェクトに満足してスヤスヤと眠った。

だいたい男はアホだし馬鹿だから、女はヤっちまえば自然と心も手に入ると思いがちである。まあ、そうとしか思えない場面を経験するからなのかAVで性教育を受けるからなのかは知らないが、セッ×スをすればいいというものではないはずである。そんなことは当たり前なのだが、ついつい我々はこう言ってかっこつけてしまうのだ。「ヤれれば誰でもいいゼ?」とか「あの女は簡単にヤれたからチョロい女だし~~」などと。おそらく絶滅するまで日本の男はこんなことを言いながら老いていくのであろう。残念なことである。。

なにしろ女にセッ×スをお願いできるようになるまでのプロセスはかなり面倒である。金がかかるし、高度な社会性が必要だし、半歩でも何かトチれば即刻三下り半を突きつけられてしまう。どんなに努力しても努力しても報われない世界ともいえ、イイ仲になれるか否かはわりと最初の段階で決まっているようにも思うし、足掻けば足掻くほどいい結果にはなりにくい。しかし押しに弱い女性もいるといえばいるようで、しつこくくい下がることでどうにかこうにか神聖なアソコにベロを突っ込むことができることもある。しかし最近はSNSだのなんだので出会いが増えたし対抗馬も多いので、最初の段階で違和感がある男に押されたからと、すぐなびく女も少ないのではないだろうか?まあ僕も恋愛経験少ない方なのでもう永遠にわからないが(笑)。

この映画のシチュエーションは、まさにセッ×スに至るまでのクソ面倒くさいアレコレを全部省いていきなり穴に棒を突っ込んだら果たしてどうなってしまうの?という壮大な実験なのだろうか?まあ、それはどう考えてもおれの妄想だが、そういうのは結局のところ風俗に行くのと同じなのではないだろうか?いきなりヤったからといきなり親密になれるはずもなく、どちらかといえばそんな軽薄な欲望に簡単に身を委ねた不信感でヤった後に気まずく別れるのではなかろうか?結局女の愛を獲得するためには忍耐と、チャンスを見極める思い切りの良さが必要なのではないだろうか。ダメな時はダメ、イける時はイける。そういうものかもしれない。

そんな中、何でもいいからヤれればいいと集まった男女。主催者は「勝手にやってくださいネ~~」というスタンスでリードしてくれず、乱交パーティーの会場とはいえ空気は激重。女は女同士で会話を始めてしまうし、内気な男は黙って下を向いて一言だに言葉を発することもできない。これでは普通の特に盛り上がってない合コン会場である。全員タオル一枚を体に巻いただけの間抜けな姿で、結局のところいつものように面倒くさい距離の測りあいや当たり障りのない会話、視線の送りあいなどの駆け引きをせざるを得ない。そういう奥ゆかしいがクソじれったい日本集団の不自然な会話、女同士の足の引っ張り合い、ちょっとした眼球の動きに本音のほとんどすべてが隠されているなど、実に共感しながら観てしまった。胃が痛くなるほどの緊迫感とリアリティ。おれがここにいたらどうするだろうか。。。などと考えてしまったが、金玉縮み上がって話にならないだろう。つうかこの状況で勃起できる人間はかなりの猛者ではないだろうか。しかし劇中ヘナチンになっちゃう男もおらず、ここはあえて男が抱えるナイーブな現実をあえて無視したのかもしれない。普通に考えたら人前でセッ×スするというのはかなり勇気がいる行為である。

まあ、そんなことを考えてしまうほど、これはリアルで、不特定多数の男女が絡み合うAVのような乱交パーティーではないが、実にありそうなエロさがあり、かといって興奮してティッシュ箱手元に手繰り寄せてパンツ脱ぎたくなるような猥雑さもなく、意外と観やすい映画となっている。熟年カップルなどがともに観賞するのに向いているのではないだろうか?

異常な状況に投げ込まれたドスケベな人間たちの心の動きや表出する運動パターンなどを安全圏から眺めるタイプのシチュエーションスリラーといえるかもしれない。しかしあまりの緊迫感と緊張の連続におれは翌日まで胃が痛くなった。。ヒロインの女の子が大変に可愛く物憂げな瞳と内気そうな言動からは考えられないほど喘ぎ声がすさまじい絶叫系であったりと、その魅力が際立っていた。この娘をみるだけでも価値があるだろう。必見である。