COCCO-ラプンツェル

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いや、一体なんなのアンタ。。こないだからメタル魂の欠片もないセレクションやないの。。アタイそろそろ帰るよ?
す、、スイマセン。。って、反射的にいつもの企業戦士的癖で謝りそうになっちまったけど、はあ?!何言ってんのん?!コッコにメタル魂がないやなんて本気で言っとるのん?!適当なことぬかすとNKVDごっこの刑を執行すんぞこのやろ〜〜

いや、だってこの人やで(右

あ、あわわわわ……

いや、これはねえ。当時メタルにかぶれててJ-POPが嫌いでしょうがないという時期がおれにもあったわけなんやけど、それを遊びに行った当時の彼女の部屋で見つけたわけよ。「で、なんやこれ?こんなん聴いてんの?ださ」みたいなうざいことを言う男だったわけよおれは!するとその時、その娘は「いや、この人頭おかしいんだよ〜〜」とパルプ記事にも載るのかどうかというようなゲスい噂話を聞かせてくれたんですよ。やれ、本当に精神病だの、目がイってるだよ、テレビでいきなり泣き出しただのと。。。

な、なんやそれ、、とおれは若干ヒきながらその話を聞いてたんだけど、そういう話が実は好きというのは当時からで、それをよく知っていたからあの娘もおれにその話をしたんやろうなあ(遠い目

で、まあじゃあどんなもんやねん、とCDを流したらいきなりシャウトするわ、子豚ちゃんアンタを食べちゃうわ、アンタのママもすでにおいしく食っちゃったわ、などと暗〜〜い歌詞が並んでいたので、おれはいっぺんに興味を持つわけだけど、その後すぐ忘れてその娘とも別れた(笑)。

で、長い長い時間が経った。

おれがそのCDを次に見かけたのは精神科デイケアのとある一室である。おれは患者じゃねえっ!おれは一応マジでそこの職員さんやったわけよ。まあ非常勤の助手やったけどな。おれはその当時、仕事や私生活など全てにおいてどん底だった、、、年齢は26才だっただろうか。年収はマジに200万円ぐらいだったんじゃないかのう。。それで一人で生活して夜間学校通ってて学費もねん出してたから、それはそれは貧困の底の底の時代だったわけや。。どれぐらいかって、おれの飲料水のほぼすべてはその辺の水道水だったしな。生活保護受給してデイケア通ってる統合失調症患者にマジで嫉妬してたぐらい貧乏だったわけよ。。なんなのこれ、、、と、、、理不尽な世の中だよなあ、、、とつ、、、ツラい。。

年末年始でデイケア室の大掃除をしてたわけね。バタバタとした慌ただしさから一変し、患者もおうちに帰っていたので静謐な夕方だった。空は曇天がいまにも雪でも降らせたそうに憂鬱に広がっている。誰一人喋る者はいない。んで、そういうところって患者が寄贈してくれた本やCDがけっこう置いてあるんだけど、おれは暇やしそれを見るでもなく見ていたわけよ。無言で。呼吸音さえたてないよう同僚に気を使いながら。すると汚い箱に入ったCDの束の中に上のCDを発見したのよ。。。徹底的にメンヘラ属性があるCDだよね、、、だって精神病院のデイケア室にポンと置いてあるんだもん。。。筋金入りやで。。それってつまりメタルじゃん。。

で、一応仕事中やし、その場で聴くわけいかんやろ?でもおれはなぜかそれが無性に聴きたくて聴きたくてもう辛抱できないぐらいのすさまじい衝動を覚えたのです。。

なんでだろう。。。やっぱりアレか?おれも病んでいたからじゃないかなあ。。当時食費は一日200円以下であったし、そのくせ煙草は一日40本ぐらい吸っていた気がするし、意味もなく不安な気持ちになったり動悸がしたり「死にたいな」という気持ちになることがしばしばというか、ほぼ毎日だった。うつ病の初期症状か、不安発作か知らないが、とにかく人生舐めまくって適当に遊び暮らしていたツケがばっちり回ってきていたわけで、それは本当にツラいツラい暗黒の日々だったのである。タバコ代がエンゲル係数を上回るっておかしくねえか?その当時は今でいう危険ドラッグにも興味アリアリで何とかして楽になりたい、、、楽になりたい、、、と願っていたのだ。で、実際おれはいくつかのハーブと呼称するあやしげな薬物をタバコの先に突っ込んで吸ったりもしていたので、もう正真正銘「もうすぐ終わる人」であった。地獄でしたわ。日本社会の恐ろしさは骨身にしみておる。。おれが大学生をクソこき下ろすのは、そんな遊んでばかりいるとおれのようになっちまうぞ!という警告と、ある意味では過去の自分に対するディスをすることで反省をしているということなのだ、、、いきなり重い話になったやろ、、、?まだ続くぞ!

で、おれはやっぱりそのツラい時代に楽だった大学時代をよく思い出していたのである。ああ、あの頃は楽しかった。あの時彼女の部屋で聴いたCDじゃないの、、聴きたい、、、無性に聴きたい、、、、と。

で、おれはそのCDを即座にパンツの中に突っ込んで、内股でロッカーへ駆け込み、カバンの中に入れたのである。窃盗やん。。。素直に貸してとなぜ言えなかったのかは謎である。犯罪者の思考はわからんものです。

で、家に帰って即座にパソコンに落とし込み、あの時聴いたネクラだがメロディアスな歌の数々をしんみり聴いた。タバコを吸いながら。テレビを消して。目を閉じて。

翌日、そのCDをデイケア室にこっそり戻し、おれは数日間は毎日毎日部屋に帰ったらそのCDを聴いた。ちょっと時間があれば聴いた。普通にいい曲が多いと思うし、何がそんなに好きなんか?と言われたらわからないのだが、メロディがいいから?よくわからないけど、今でもたまに聴くし、けっこういい曲が揃ってると思うで。他のCDも全部集めたしな。極限の精神状態の共鳴が、心を打つ、、、こともあるという話ですけれども、皆さんにはそういう思い出はありませんか?(ふつうはねえか)

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