デマ

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http://www.afpbb.com/articles/-/3063818
ブログのネタがないなあ、と途方に暮れつつネタを探しにネットの海を泳いでいたらいいネタを見つけた。AFPBBはもとはフランスの通信社で、国際ニュースが豊富かつ、欧米から見たアジアの評論などなかなか興味深い記事を書く。

イスラエル首相、「パレスチナ人がユダヤ人虐殺進言」主張で物議


これねえ、ボクたまたま知ってたからまた知ったかぶって飛びつくんだけれども、このフサイニーなる人物はユーゴでチトーとかと戦っていた武装SSの第ⅩⅢ師団「クロアチア第一」の創設に関わったとして好事家の間ではそこそこ知られた人物である(本当かよ)。

で、ヒトラーと会見した時に「ユダ公みんな殺してくださいよー」と頼んだのは史実である。Wikipediaでさえ書いている事実だ。

でもこのニュースを見てると、ヒトラーがフサイニーに言われて初めてホロコーストを決断したかのような書き方であるが、これはフカシであるとしか言いようがない。会見の時期を考えれば1941年末で、既に本格的な虐殺がバルト三国やウクライナ、ベラルーシ、ベッサラビア、西部ソ連地域で開始されており、特に8月以降、ユダヤ人を皆殺しにしようとしているとしか思えないほど殺戮は加速する。ガス室や絶滅収容所が登場する以前の話だ。この辺を考えると、フサイニーは既に開始されているホロコーストに対し、「いいっすねえ、その調子っすよお、どんどんやっちまってくださいよお、アラブにも来てくださいよお、歓迎しますよお」と支持を表明したに過ぎないのではないだろうか?普通に考えて、アラブのゴミみたいな国に、ヨーロッパを征服しかかっていた大ドイツを動かすほどの影響力があるわけもなく、このイスラエル首相の歴史見解は失笑ものというしかない。結局、パレスチナ自治区での民族浄化を正当化しようとの意図があるのは間違いなさそうだ。

こんな怪情報に騙される人間もいないと思うが、日本人はホロコーストに本当に無知な人が多くて、タチの悪い扇動家がちょっとデマ流すだけで信じ込んでしまうネットリテラシーのなさが心配である。

最近、クロアチア独立国モデルの小説を書いているので、武装SSのムスリ師団についても少し調べているところだった。アンジーの「最愛の大地」でも少しセリフで出てくるのだが、ムスリム師団はソ連戦では役立たずだったが、対ユダヤ人、セルビア人となると血に飢えた獣のように暴れる好戦的な部隊で、まともにドイツ語さえわからないボシュニャク人の彼らに、ある程度の宗教的自由や師団の創設といった優遇が与えられたのは、フサイニーの力だったのかもしれない。でもフサイニーの影響はせいぜいこの五流師団の中に垣間見られる程度で、ホロコーストの趨勢を決めるほどの影響力を持っていたなんて、一国の首相が言うにはあまりに前衛的すぎるギャグである。

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