呪みちる

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ホラー漫画が読みたいなあ、と思ってコミックシーモアをうろついていたら遭遇した漫画だ。なかなか評価が良かったので一冊購入してみた。で、あまりに面白いのでシーモアで扱っている残りの二冊を購入。すっかりファンになってしまった。非常に楽しめた。


シンプルな短編がオムニバス形式で連なっているタイプのコミックなのだが、絵の美しさと話の面白さが高次元でうまいこと結びついている感じ。シンプルに実力あるよなあ〜と思ってしまった。

どこか、江戸川乱歩的雰囲気の耽美な昭和と大正が結びついたような和洋折衷の世界観で、エログロナンセンスな奇譚が繰り広げられる。バラエティ豊富で、よくこれだけアイデアが出てくるなあと思うほど、面白いお話がたくさんだ。起承転結がかっちりとしていて、大変に読みやすい。オチもだいたい嫌な気持ちになるバッドエンドなので、いい感じだ。

絵に関しては、少女の儚さや淫靡さが前面に押し出されていて、美しくも危なっかしい、十代〜二十代の女性像が繰り返し提示されるが、毎度毎度とても耽美で、ため息が出るほど悩ましい美しさだ。作画も安定しており、キャラ造形もワンパターンだが、むしろそのワンパターンをこそ見たい!と思える中毒性がある。これらの少女たちがレズビアン的な怪しい関係へと堕ちていく背徳感が実にぞくぞくさせる。いやらしいが美しい。耽美である。

話のねちっこさに加え、女性の美しさをこれほど表現できるのだから、作者は女に違いないと思って読んでいたが、ウィキペディアには男だと書いてあって信じられない思いである。男にここまで女が描けるのだろうか?!男が女を描くとどうしても悪い意味でファンタジーになってしまうように思うが、本当に男なのだろうか?女としか思えない。裏切られた気持ちである。

怖さで言えば、グロテスクかつナンセンスなエゲツないお話が毎度毎度展開されるが、良い意味で下品になりすぎておらず、これは女性キャラの美しさがなせるのだと思うが、スッキリと読めてそこまであと引かないのも良い感じである。とはいえ、グロテスクな虫や内臓グチャ!や、露骨な変態性欲の描写、同性愛、偏執的な頭おかしい人々を毎度毎度繰り出してくるので、表舞台に出て来れる漫画ではないのかもしれないが。

これは久々掘り出し物だなあ、と思ったので、オススメする。似たような漫画があれば是非読みたい。

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