ある優しき殺人者の記録 日韓合作奇想天外キ×ガイホラー

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日韓暴力映画大戦と言う名のネタ記事をどういうわけだか二回も書いたことがあるのだが、この映画は日韓合作の暴力映画だ!こういうのを待っていた!

第一次日韓暴力映画大戦

第二次日韓暴力映画大戦

、、、まあといってもこれは白石晃士監督のいつものモンド映画なので、過剰な期待は禁物ではあるが、安定感のある仕上がりは請け合える。

構成は「ノロイ」とかによく似ていて、いかにもど真ん中統合失調症な韓国男が、”神”に命令されて人を27人殺す。27人殺せば幼少期に自分の目の前で死んだ幼さななじみが生き返るというのである。

演技指導みたいなもの、おそらく監督がしているのだろうけど、この統合失調症のキ×ガイ男※、「ノロイ」の銀紙のおじさんそっくりなんだよねえ。雰囲気とか。常にテンパってる感じとか。キ×ガイなようでいてマジもんのエスパーだったりするところとか。この辺は、おなじみなんでああ、またか、と思ったけど、ストーリー自体はかなり奇想天外で、まったく予想ができない。予想できてるのはこのキ×ガイだけ。未来が読めるし、この男の言った通りのことが現実に起こる。とはいえキ×ガイも”神”のメッセージをたまにしか受信できないので、常に包丁ブンブンしながらイライラとしていて落ち着きがない。終始この男の挙動にビクビクしながら次に何が起こるのか画面を見つめ続けるしかない。この吸引力はなかなかのものだ。

※統合失調症がキ×ガイといっているのではなく、統合失調症に罹患したキ×ガイ男という意味である。念のため

やはり残念なのは、このキ×ガイに新鮮味が全然ないことである。唯一新鮮味があるところといえば、この男が韓国人で韓国語を喋ってることかな。もう少し個性を重視しても良かったかもしれない。監督の趣味が出すぎている。

もう一人幼なじみがいて、このキ×ガイに、もう殺人なんてやめなさいよ、と説得する常識的な役柄。カメラマンは日本人で観客の代わりに事件をリアルタイムで目撃しつつ、カメラを回し続ける(モンド映画なので)。

最大の見所は映画中盤。

あーじゃこーじゃとグダグダやっていたら、新婚旅行でやってきた日本人のカップルが、このキ×ガイに捕まり、殺されそうになるのだが、日本人もいかにも粗暴な感じのチンピラで、カメラの前でキ×ガイと本気バトルを決行。バットと出刃包丁などといった貧民ご用達の男ウェポンも大活躍。密室では最強兵器だ。女も変態で、彼氏の目の前で犯されるのが夢だったらしく、挑発して犯してもらって二人して大興奮するという残念な有様。精神病の韓国男を「どーてーなんだろがてめーやれるもんならやってみろよーみててやんよぉ~」とか挑発するのよ。不謹慎すぎて大爆笑した。日本人として恥ずかしい(笑)。

とりあえずこの日本人カップルが、いつでも臨戦態勢で、ギャグと不謹慎と殺意の権化のような邪な日本人であったため、常識的な韓国映画人の前でこの演技をやってしまったのかと思うと、おれもハアハアと興奮してしまった。
( ;´Д`)ハアハア ニホンジンッテノハナンデコウヘンタイナノカ、、、

先の読めない不条理な展開、適度なエロと激しいバイオレンス描写は、まさに両国の悪しき部分がいい形でタッグを組んだといえる(韓国映画は基本的にエロがたりないのである)。

終盤は例によって、単なるキ×ガイの戯言と思っていた様々なアレコレが、実は、、、という感じでいきなり実録風の映像がサイケデリックに大化けするところ、「ノロイ」とほぼ同じだが、なかなかキレイにまとまっている。正直あまりにバカバカしいので苦笑しながら観ていたのだが、ラストは悲壮感ある過剰にウェットな韓流映画風な終わり方。なにがなんだか色んな意味で変わった映画だが、個性的で予想のつかない展開は結構楽しめました。ダラダラ長くないところも良かった(85分ぐらい)。別にオススメするでもないが暇な人はみてくらはい。