官能(お気に入りのナチ本のてきとーな書評)

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nazi massacre

※2013年4月24日日記復旧分

グイド・クノップの「ホロコースト全証言  ナチ虐殺戦の全体像」はヤバイ本である。どうヤバイのかというと、とても扇情的で言葉の選び方がエロいのだ。まあこれは訳者のセンスも大きいだろうが、研究論文みたいなつまらないホロコースト本が多い中、この本の「おもしろさ」は前代未聞である。筆者には小説でも書いたらどうだと言いたいぐらいだ。こう言われてもピンと来ないだろうから、本の冒頭、第一章”人間狩り”の書き出しを引用したい。

“一斉射撃の銃声が砂丘の彼方へ吸い込まれた。リバウ灯台の南側、白い砂浜には数百の人影が認められる。占領軍のドイツ人兵士だ。ラトヴィア人もいる。バルト海はきらきらと夕陽に照り映えていたが、もちろん彼らはその美しさにひかれてやってきたのではない。うっすらと草におおわれた砂丘は落ち着きのない慌ただしさで一色だった。国防軍の灰色のトラックが何台も、砂深い砂丘の道をつっきろうと悪戦苦闘している。エンジンが悲鳴をあげた。多くの野次馬の目にもそれがわかった。むき出しの荷台には、大勢の男が立ったままぎゅうづめになっている。男たちの着ている上着には、よく目立つ黄色い布の印が光っていた。トラックが止まると号令が一声響き、荷台の上に動きが起こった。男たちは急いで、だがぎこちなく、荷台から飛び降りた。皆民間人で、なんだか妙にぼんやりしているように見える。黙ったまま文句も言わずによろよろと砂丘を歩いていく。急げとばかりに歩哨に蹴られ、銃の台尻でこづかれながら。「気をつけ!次の二班!」ドイツ人の号令が事務的に響く。五人一組になった囚人は、深い穴の縁に追い立てられ、強いられて下へ飛び降りる。穴の底で男たちは身じろぎもせずに並んでいる。誰一人逆らうこともなく、絶望の叫びをあげることもない。頭上の穴の縁では、ラトヴィア「自警団」の民兵たちがカービン銃を右肩にかまえた。ちょっとの間狙いを定めてから一斉射撃が炸裂し、穴の中にいた男たちをなぎ倒した。次の五人はほんの数mのところでそれを見ていた。自分たちを待ち受けるものが何かを、この男たちはいまやまちがいなく悟った。”

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・・・とこういった具合。
こんな導入用意されちゃったら、どんな厚い本でも一気に読んでしまうものだ。

まるでその場にいて見てきたかのような躍動感だ。だれかの証言をもとに書いているのだろうが、妙に詳細で生々しいし、言い回しにも色気がある。

ナチのカルトな色気を存分に引き出しているといえる。そういえばグイド・クノップはドイツ人だ。そういえば「髑髏の結社」のハインツ・へーネもドイツ人である。髑髏の結社も読みやすい、勉強になるとは言い難いが、言葉の言い回しがエロいところは同じで、第三帝国の危険かつ官能的なアレコレが、日本語の訳文と化学反応を起こし、何とも言えぬハーモニーを醸し出しておる…。う〜ん、ゴクッ…ジュル!たまらん!

まーというわけで、皆さんもドイツ人は結局反省なんかしていないということがわかっていただけたかと思います。絶対確信犯だよこのドイツ人たち。楽しんで書いてるよ間違いねえ!日本人が日本軍の犯罪をこんな書き方できるか?!できるわけねえよ。こんなことしたら戦争犯罪を美化してると極左の人に怒られるだろう。多分。怒られねえか別に。まあこのドイツ人たちがノリノリで楽しんで書いているのは疑いないのである。

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