カムイ伝の話

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残酷な時代劇といえば、おれが人生で最初にみた残酷な時代劇は「カムイ伝」だった。

まいっちまうよなあ。
殺伐としてるわグロいわ人はすぐ死ぬわ、おまけに主役が被差別部落で、ドラゴンボールとか聖闘士聖矢とかみて胸熱だったガキに階級闘争史観まで植え付けちまうんだから。

有害という言葉は、まさに白土三平さんの漫画にピッタリである。子供がこれみて何を得られるというのか。

この無惨歌が世の本質かとため息をつかせる以上のものはない。本当に無惨な世界。この世界に再びお天道様が昇ることはない。子供の頃はそう信じたものだ。

まあそんな漫画だが、
え?ストーリーの紹介とかしないのかって?
そんなもんしねえよ!
覚えてねえもん!
よく理解できなかったし。ガキに階級闘争なんかわかるはずないだろ!ただこの漫画は、そのマグニフィセンツな惨殺描写と、女でも子供でも、いや、女子供は動きがノロいのだから殺しやすいとかつてある偉人がそうのたまったものだが、その何十年も前からそれを実践していたのだから言葉もないほどすごい(おかしな日本語だ)。

とにかく女子供がよく死ぬんだよ。それも無惨に。簡単にお殿様にお手打ちにされたり、犬をけしかけられて食われたり、戦に巻き込まれてレ×プされてバラバラにされちゃったりその屍体にシデムシがたかったりととにかくシドすぎる>_<

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で、だいたい御公儀にそむいた下手人は無差別に打ち首獄門晒し首。でそれをカラスがついばむというところまでが白土三平おなじみの様式美。残酷すぎる。こんなもん読ませてどうするつもりなんだろうか。呆れてものが言えないが、この残酷すぎる無惨歌にトラウマを植え付けられつつ、もっとむごく!もっと無惨に!と親の目を隠れて少しずつ読み進めた少年時代ですが懐かしくもなんともない。舌を噛み切ったような苦い味しかしません。

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ところが、最近、ほら、なんでも映画化するというのがはやっているようじゃないですか。よせばいいのに「カムイ外伝」も映画化されてしまった。オーマイガッ。

「カムイ外伝」は抜け忍の少年”カムイ”が、粛清せんと追ってくる忍者軍団を戦って振り切りつつあてもない逃亡の旅を続けるというシンプル極まる話なのだが、これもひどい。

とにかくいろんなところでカムイがかかわる平凡な民間人たちは、だいたい戦いに巻き込まれて無惨に殺されてしまう。時には追っ手は民間人のふりして偽装しているものだから、カムイも何が何やらわからなくなって「次はど・・・どこから・・・い・・・いつ「襲って」くるんだ!? オレは! オレはッ!」と疑心暗鬼かつ人間不信になってしまい、心配して近付いてきた少女に対して「オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーッ」

…状態になってしまう。ギアーズオブウォーのオンライン対戦みたいな眼敵必殺の状況だ。それを世の中的に何かを左右するようなもの一切なしののどかなクソ田舎でやってるんだから無益さがすごい。

なんて人間は愚かなんだろう…と絶句するしかない。だがこの抜け忍話がNARUTOなんぞとは比較にならない無益なリアリティをムンムン発散して漢の闘争本能をたぎらせることだけは間違いない。

え?
映画化されたほうの話はしないのかって?
んなもんするかっ!
大しておもしろくなかったよ。

というわけで、みなさんまた会いましょう。

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