“レッドステイト” 何より怖いのは共和党!

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これはやばい!
ケヴィン・スミス監督の2011年作品で、日本ではシッチェス映画祭ファンタジックセレクションで初公開された。

恥ずかしながらシッチェス映画祭というものを知らなかったおれなのだが、これは素晴らしい。原形は「マニアック2000」のようなチャラいガキが遊び半分で田舎に行ったらひどいめにあうといういわゆる”田舎ホラー”のど定番なのだが、型にはまらない演出とありそうでなかったストーリーに感激してしまった。

だいたい田舎で遭遇するのは人食いのクリーチャーやシリアルキラーというのが定番である。だがこの映画はいかにも共和党を支持してそうなカルトキリスト教団体(それもショボい)で、エロガキはこのカルト団体に折檻されてしまうわけだが、低俗なバカホラーにはなっていないのだ。

高校生三人が出会い系でひっかけた女とヤりたい一心で車を走らせるが、そこでビッチと飲んでいたら意識を失いカルトの本部へ拉致される。縛られ檻に入れられ一体なんなんだこいつらはという話だが、このカルト団体はクソ真面目かつファンダメンタルなキリスト教信者たちであった。聖書に書かれてあること!正しい!聖書に書かれてないこと!全部ダメ!ゲイ?ソドミー?んなもん許さねえ!絶滅させてやる!!素晴らしき神の国のため!エイメン!…とまあむやみにエネルギッシュで世俗主義の世間に対し敵意むき出しなのであった。

神の名の下ライフルで武装し、不信心者を秘密裏に拉致しては公開処刑を繰り返す毎日であった。いかれた教祖がいい感じ。

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この映画、宗教に対する狂信を描いたという意味ではうまくて、このカルトがもしもイスラム教団体だったら、政治的になりすぎてネタ映画にならなかったであろう。だが、アメリカもキリスト教原理主義はディープサウスや共和党支持者の多い州で密かに活発であり、これらの州は“レッドステイト”と呼ばれるという。。アメリカの田舎はこええ、、

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ちなみに民主党支持者の多い州は”ブルーステイト”ということになる。

この映画、ホラーなのか社会派映画なのかイマイチ微妙なのだが、とにかく観てて抜群に面白いのだ。キリスト教原理主義者のキ×ガイな教義に慄然とさせられるし、登場人物のほとんどは理不尽に抹殺されてしまうため主役が誰かもわからない。ついに警察も本格的に動き始めるのだ。そこで繰り広げられる州警察との派手なドンパチはすごく楽しい。アクション映画としても素晴らしい高クオリティで飽きさせない。

あまりにたちの悪いカルト宗教団体だが、その中にも無害な女の子とかもいて、これら無辜も州警察によって虐殺対象となる。そう、州警察は彼らをテロリストとして皆殺しにしてしまおうとするのだ。もうこの辺から州警察がユナイテッドステーツの権化に見えてきて、いかれてたはずのカルト団体が可哀想に思えてくるのだ。一番アブないのは官憲じゃねーかと。パンクな演出です。

様々なサスペンスを経て、結局訪れる大崩壊。唖然とせざるを得ない結末。最後まで謎に満ちたオチ。スリリングな展開。

アメリカの田舎はこええな、と心から思うと同時に爽やかな笑顔で汗をぬぐうことができる最高のエンターティメントだ。アメリカの田舎で怖いのは人食いクリーチャーでもシリアルキラーでもない!それは人種差別性差別大好きの共和党支持者なのだ、、(ジョーダンですよ)

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