ABSURD-FACTA LOQUUNTUR

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absurd

※過去ログ復旧分

ドイツの最も古いNationalSocialistブラックメタルバンドとして高名である。
東ドイツ出身のメンバーは長いこと社会主義政権下で抑圧的な生活を強いられていた。そんな彼らの「反抗」は悪い悪いと教えられてきた「愛国心」であり、ナチ思想であり、反キリストであった。実際このバンドに限らずネオナチは東ドイツ出身者が圧倒的多数を占め、頭髪をそって暴力事件をしょっちゅうひき起こす彼らは俗にスキンヘッズと呼ばれる。そんなスキンヘッズがブラックメタルと出会い、Oiパンクと融合させたかのようなサウンドを作り出す。それがこのNSブラックメタルと呼ばれる狂気のメタルであり、その始祖がこのABSURDである。

ドイツはナチ思想が違法であり、公的な場でナチ思想をお披露目すれば逮捕されてしまう。実際このアブサード(=非常識)はメンバーが17歳の頃同級生を殺害、その後バンドとレコードレーベルはネオナチ思想を疑われ官憲の手が入り、CDのほとんどは押収されてしまった。それがこの1stであり、というわけで初回盤はブラックメタルの世界の中でも最もレアなCDとして知られる。と言いつつその後何度も再発され島国の猿にも容易に聴くことができるのだが。

サウンドはいわゆるブラックメタルの型にはまらない。おれが思うに最もブラックメタルの定番パターンからはかけ離れた個性的サウンドである。つうかこれはパンクとかハードコアとかいうのでは・・それもかなりオールドスクールな・・。

ドラムとベースはミドルだがテンポよくドコドコリズムを刻み、ギターはひたすらノイジーでチープ。高校生がコピーバンドで使っている安物のアンプのような生々しいが安い音質。ボーカルはその辺の兄ちゃんがタバコと酒かっくらいながらヤケクソでがなりたててるかのようなだみ声。でもノーマルヴォイスでしっとり歌いあげたりもする。

初めて聴いた時はは?なんじゃこりゃ?ブラックメタルじゃないだろこれ?とひたすら不思議な気持ちであった。
しかしおれはハードコアやパンクもけっこう聴く人なので特に抵抗なく普通に聴いていたら、けっこう地味でもったりしてるけどメロディがキャッチーでとっつきやすくもあるサウンドだとすぐわかった(笑)。ブラックメタルだと思わなければ普通にイケル音っしょ。と特に深いことも考えずヘビロテしていたのだった。

その結果かなりのスルメ系でもあるこれは、聴けば聴くほど何だか味が出てきて、かなり中毒性が高いサウンドだとわかってくる。気がついたら聴かずにはいられないぐらいはまってしまい、今でもたまに聴くCDだ。

まぁブラックメタルらしいアレコレがこれに全くないというわけではないが、これはブラックメタルじゃないだろう・・というかメタルですらないだろう。パンクである。反抗心の塊である。と言いつつ曲名をみてると、”werewolf’”だの”eternal winter”だの”deep dark forest”だのブラックメタル然としている。歌詞も反キリストっぽいところもある。

チープでノイジーで安いギターリフを延々繰り返すところとか、だみ声がたまにサタニックなデスヴォイス調に聴こえたりだとか、忘れた頃に疾走しだしたりだとか、ブラックメタルらしさが一切ないわけではないが・・全く型にはまってないところがすげえよな。全然気にしてねえって感じ。王道路線なんかクソ食らえと言わんばかり。やりたいようにやってるだけなんだよ!殺しもナチもおんなじだぜと言わんばかり。変態である。正気とは思えないレベルで狂ったサウンドである。

だいたいナチ思想を持つと逮捕されるドイツで、実際逮捕されながら長年NSブラックとしてシーンを牽引しているのだから筋金入りである。本気度200だ。マジでアホでキ×ガイだがその1本筋の通った生き方にはオスとして憧れを持たずにはいられない。すげえよなぁ。反抗するってカッコいいことだったんだ・・中二病なんて言うやつもいるかもしれないが男子たるものあらゆるものに反抗してもらいたいものである。

まあサウンドはへっぽこで演奏も大したことしてないし地下くさくて生っぽくて、でも目の前で演奏されてるような異様な迫力を持つサウンドでかなり中毒性高し!興味がある人は聴いてみてね。

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